オオカミは『赤ずきんちゃん』『三びきのこぶた』『オオカミと七匹のこやぎ』など、実にさまざまな作品に登場します。
しかしオオカミ=悪者として扱われることも多く、倒されてしまうパターンがほとんどです。
今回はそんなオオカミの絵本おすすめ人気作品を20作品ご紹介します。
オオカミとキツネのユニークな関係性が面白い絵本『ともだちや』や、羊たちとオオカミの攻防が面白い『オオカミがやってきた!』など。
オオカミを主人公とした絵本を覗いてみると、どうやら怖い悪者というだけではなさそう。
絵本ごとに色々な性格や考え方のオオカミがいて面白いですよ。
オオカミは描かれた作品が多い分どれを選ぶか悩む、そんな方はぜひこの記事を参考にしてください。
オオカミの絵本の選び方

ランキング発表前に、今回ランクインした作品たちの傾向やオオカミの特徴をまとめた、絵本の選び方を紹介します。作品数が多いくて、どれがいいかわからないときに読んでみてください。
オオカミを反面教師とした絵本

絵本を読む目的の中に、人生に役立つ教訓を知ってほしいと考える方は多いのでありませんか?
実際に体験して覚える、ということができない・させたくないことをオオカミが絵本の中でやってくれています。その結果、絵本を通じて子どもたちは「こういうことをするとダメなんだ」と学ぶことができます。
喜怒哀楽を伝わってくる絵本

襲いかかったオオカミの方が酷い目に遭っている作品はたくさんあります。反撃に遭ったオオカミは実にさまざまな表情を見せてくれています。
強面のオオカミが最後には泣きそうになっていたり、びっくりしていたりとイラスト表現の豊かさもオオカミ絵本の特徴。絵本の子どもに面白さを伝えたいときには特におすすめです。
このタイプは絵本の表紙・裏表紙なども要チェックですよ。
食べる・倒すなどの表現がない絵本

たとえ悪者扱いされがちなオオカミだとしても、残酷な表現に心が痛くなりますよね。特に動物好きな子どもにとっては、ストーリーよりもかわいそう!という感情が勝ってしまいます。
そんな子どもにはぜひ、オオカミが食べること以外に関心が向いている絵本をチョイスしましょう。オオカミにそもそも食べる意志がない場合、ストーリーは穏やかな傾向があります。また、一緒に描かれている動物がオオカミの捕食対象かどうかも見極めやすいポイントです。
オオカミの絵本おすすめ人気ランキング20選

それではおすすめ人気ランキングの20位から順番にオオカミの絵本を紹介していきます。
『オオカミと10ぴきの子ブタ』

絵:久山 太市
出版社:評論社
発行日:1997/5/1
値段+税:1,404円
潜入は完ぺき?思わぬ反撃をくらうオオカミ
この絵本のオオカミは、冒頭からバレバレ変装と名前で10ぴきの子ブタがいるお家に潜入。それにお父さんブタとお母さんブタはオオカミだとは全く気づかず、ウキウキでお出かけしてしまう、両親ブタの迂闊さからストーリーが始まります。
残された10ぴきの前でオオカミは変装を解き、襲い掛かって一網打尽!・・・かと思いきや、子ブタたちは知恵とチームプレーでオオカミに立ち向かっていきます。
『三匹のこぶた』などの、有名な童話の現代オマージュを思わせる作品です。
『まねまねおおかみ』

出版社:ポプラ社
発行日:2016/12/7
値段+税:950円
真似っこ大好きおおかみくん!その工夫と頑張りが微笑ましい
こちらのオオカミは動物を襲うことはなく、ただひたすら出会った生き物を真似する愉快で平和的なオオカミです。
ときには周りに落ちている石などを使うなど、工夫をしながら物まねをしています。それが似ているかどうかの判断は、各ご家庭のジャッジにお任せ。
日常でもよく見かける生き物を真似していたオオカミの前に、最後は予想外の生き物が現れます。どう真似をするか、おおかみくんの頑張りを温かく見守ってあげてくださいね。
『おおかみさんいまなんじ?』

出版社:学研プラス
発行日:2019/5/14
値段+税:1,296円
人気の遊びが絵本になって登場!
保育園ではなじみ深い、『おおかみさん今何時?』ゲームを絵本化した作品です。ゲーム同様、「おおかみさん今何時?」と訊ねて、返ってきた時間を1時間=1歩数として子羊たちがオオカミに近づきます。
夜中の12時になると、今まで「~時」と応えていたオオカミが牙を剥いて襲ってきますが、こひつじたちは捕まってしまうのでしょうか?
このゲームを知らない子どもに読み聞かせて実際にゲームをやってみるもよし、知っている子どもと一緒に声に出しながらストーリーを楽しむもよし!そんな絵本です。
『オオカミがやってきた!』

絵:山口 マオ
出版社: 童心社
発行日: 2010/7/5
値段+税:1,404円
オオカミがやってきたのはとんでもないひつじの村
ひつじやブタを食べてしまう怖いオオカミ。そのはずが何故か表紙のオオカミは汗をかいて困り顔です。
一体何がオオカミを焦らせたのかというと、それは羊たちの知恵と連係プレー、そしてオオカミに怖気づかない度胸!村にオオカミが襲ってくるとわかったひつじたちが事前にさまざまな対抗策を講じます。
オオカミが倒されるという結末が多い絵本の中で、こちらはひつじたちもオオカミもケガ一つ負わないので、残酷表現を避けたい方におすすめです。
『エゾオオカミ物語』

出版社:講談社
発行日:2008/11/26
値段+税:1,650円
今はもう見れない、オオカミたちがいた景色
子どもたちに動物としてのオオカミを知ってほしい、オオカミは決して悪者ではないんだと知ってほしい。そうお考えの方はぜひこの絵本を読み聞かせてあげてください。
かつては北海道に生息していたエゾオオカミがなぜ絶滅してしまったのか、その過程をふくろうおじさんが語ってくれます。ふくろうおじさんの説明はわかりやすく穏やかな語り口調なので、寝物語としてもおすすめです。
『オオカミと石のスープ』

出版社:徳間書店
発行日:2001/2/1
値段+税:1,836円
石でスープが本当に作れるの?
この絵本のタイトルを見た方はほぼ間違いなく、「石のスープって何?」と思いますよね。同じくそう思っためんどりが訪ねてきたオオカミを家に招いて、オオカミが言う石のスープを作ってもらいます。
オオカミの狙いはもちろん・・・ですが、そこへ次々とめんどりのご近所さんが集まって、持ち寄った野菜を石のスープの中へと入れていきます。
果たして一体どんなスープが出来あげるのか?どんどん困惑していくオオカミの表情にも注目ですよ。
『このほん よんでくれ』

絵:ミカエル ドゥリュリュ―
訳:ほむら ひろし
出版社:クレヨンハウス
発行日:2019/6/27
値段+税:1,728円
本が繋いだ友情と成長のストーリー
オオカミが望んでいることは本の内容を知ること。ですが、表紙からも感じるオオカミの威圧感も相まって、動物たちから怖がられて逃げられてしまいます。
そんな中、一匹のうさぎがオオカミの言葉を信じ、本を読んであげます。「もう一回!」とねだる姿はとてもあの怖いオオカミとは思えません。さらに二匹の交流は続き、オオカミは文字を教わって最後には著しく成長した姿を見せてくれます。
オオカミの成長とうさぎの歩み寄る勇気に拍手を贈りたくなる、2019年出版されたばかりの新作です。
『えほんからとびだしたオオカミ』

絵:グレゴワール・マビール
訳:石津 ちひろ
出版社:岩崎書店
発行日:2015/11/10
値段+税:1,404円
オオカミの絵本の世界巡り
絵本が落ちた衝撃で外に投げ出されてしまった、絵本の中の世界のオオカミ。絵本の中ではみんなに恐れられていた存在だったけれど、外の世界には自分よりはるかに大きい猫が狙ってきます。
慌てたオオカミは急いで自分の絵本に戻ろうとしますが上手くいかず、別の絵本に入り込みますが世界観が違うため、その絵本から追い出されてしまいます。そして外に出れば猫が待ち構えている・・・オオカミは無事に絵本の世界に帰れるのでしょうか?
『オオカミくんはピアニスト』

出版社:文化出版局
発行日:2008/09
値段+税:3,149円
自分の道を懸命に進むオオカミ
独り暮らしのオオカミが、手紙をもらった場所までグランドピアノを引っ張って演奏を届けようとする、ひたむきな姿が印象に残る絵本です。
演奏中は色んな動物に囲まれて賑やかだけど、帰りはひとりぼっち。自分がオオカミだということをこのオオカミが痛感しながらもピアニストとして活動を続けます。
切なさや寂しさを感じさせつつも、これからもオオカミが活躍してくれることを期待して気持ちが明るくなるような作品です。
『はらぺこおおかみとぶたのまち』

出版社:鈴木出版
発行日:1994/10/1
値段+税:1,296円
ごちそうのまちで恐怖のどん底へたたき落とされる
はらぺこのオオカミがたどり着いたのは、ぶたのまち。たらふくブタを食べれるぞ!と意気揚々と町に入りますが、町の中はオオカミの名前がついた商品だらけ。『オオカミラーメン』『おおかみをおいしく食べる方法』、ブタがオオカミを食べるのかとオオカミは恐怖に震え始めます。
そうしているうちにブタに囲まれてしまったオオカミ。恐怖のあまりオオカミはとても情けない声を出してしまいますが、これが食べられる側の心理。無理はありませんね。
『きこりとおおかみ』

絵:堀内 誠一
出版社:福音館書店
発行日:1987/2/25
値段+税:998円
仲間を引き連れ、1年越しにリベンジ
きこりを食べようと家まで襲いにいったオオカミですが、おかみさんからの反撃をくらって撤退を余儀なくされます。一体オオカミがどんな反撃を受けたのか、ヒントは表紙にありますよ。
ここで諦めてしまうのかと思いきや、オオカミはなんと仲間を引き連れ再びきこりを襲いに行きます。絵本のオオカミは単独行動が多いですが、このオオカミはちゃんと考えて対策を練ってきました。さて、オオカミの集団に囲まれたきこりの運命はいかに?!
フランスの昔話を躍動感と豊かな表情で描いた絵本です。
『オオカミのごちそう』

絵:田島 征三
出版社:偕成社
発行日: 1999/4/1
値段+税:1,512円
理想が膨らむ、期待が膨らみすぎなオオカミ
あと一歩というところで子ブタを逃してしまったオオカミは、子ブタを追いかけ丘を登ります。
ウサギやシカなど、オオカミにとっては美味しい獲物も眼中になし。あの子ブタを食べた幸福を得るために、警戒する動物たちを通りすぎてオオカミは進みます。一瞬湧き上がる欲望を、我慢する度にオオカミのイメージや期待はどんどん膨れ上がり、ついにオオカミは子ブタに追い付きます。
子ブタの命運も気になる絵本ですが、丘を登るオオカミの行動が愉快な一冊です。またシリーズが出ているので、気に入ったらぜひ全シリーズ攻略してみてください。
『オオカミがきた』

絵:ささめや ゆき
出版社: 岩崎書店
発行日:2009/9/26
値段+税:1,296円
教訓として紹介される有名なイソップ物語
イソップ物語の中でも有名な『オオカミ少年』を簡素にまとめたこの絵本、嘘はよくない事と子どもに教えたいときにうってつけです。
イラストのがシンプルなのでどんなシーンなのかがわかりやすく、オオカミが怖いというイメージが根付いている子どもにも受け入れやすいタッチです。
子どもに古典的な絵本作品を読んであげたいとお考えの方は、この絵本から始めてみてはいかがでしょうか?
『おおかみだあ!』

絵:ヴァンサン ブルジョ
訳:たにかわ しゅんたろう
出版社:ポプラ社
発行日:2014/3/20
値段+税:1,188円
子ども受け抜群の参加型絵本
どんどん近づいてくるオオカミを追い払うのは狩人やブタなどではなく、絵本の前の子どもたち。
迫り来るオオカミをどうにか追い払うため、絵本が色々指示をくれます。時には絵本を振ったりひっくり返したりしますが、オオカミはしぶとい。絵本の中にいるオオカミなんて、どうやって追い払えるのでしょうか?
絵本に関心がない子どもも必ず食いつき、繰り返し絵本をめくること間違いなしの一冊です。
『オオカミグーのはずかしいひみつ』

絵:
出版社: 童心社
発行日:2008/4/10
値段+税:1,404円
これから迎えるだろう親子の姿が描かれた絵本
グーのお母さんは、オオカミではなくイタチ。そのことを友だちにバカにされ、大好きだったはずのお母さんをグーは責めるようになり、周りに隠すようになります。
そうして時が経ってなお、イタチのお母さんは立派に成長したグーを陰からこっそり見守り続けます。ページに小さく描かれたイタチのお母さんの姿に胸が締め付けられてしまいますね。
シリーズの第1作品目から衝撃の結末を迎えるこの絵本、特に男の子がいるご家庭に読んでほしい内容です。
『ともだちほしいな おおかみくん』

絵:いもと ようこ
出版社:岩崎書店
発行日:1986/7/1
値段+税:1,404円
今まさに食べようとしている?!は大きな勘違いです
有名童話のまさに被害者といえるおおかみくん。みんなのおおかみくんへのイメージが先行していて誰とも遊べず寂しい思いをしています。
どうにかみんなと遊びたい!と一念発起したおおかみくんは隠れて待ってみて、ようやく他の動物たちが集まってきたチャンス到来。ですが、最初は上手くいかずに距離を置かれてしまいます。その後もめげずに他の動物とのコミュニケーションを試みるおおかみくんの頑張りと優しさ、そして結末には心が温かくなりますよ。
『やっぱりおおかみ』

出版社:福音館書店
発行日:1977/4/1
値段+税:972円
オオカミの一言には色んな感情がつまっている
オオカミのセリフは「け」だけですが、シーンによって色々な感情がうかがい知れます。
仲間を探して町を歩き回るオオカミ、見かけたどの種族にも仲間はいるのに自分と似たものは見つけりません。その度にオオカミが放つ「け」にはどんな思いが込められているのでしょうか?いじけているのか、寂しいのか、読む人によってさまざまなオオカミの表情や感情を読み解くことができます。
さまざまな解釈が出来るこの絵本を読み終わったあと、子どもたちがどう感じたのかぜひ訊いてみてくださいね。
『ぶたのたね』

出版社: 絵本館
発行日:1989/10/1
値段+税:1,296円
オオカミ、ついにぶたの栽培を始める?!
この絵本のタイトルを見た人の何人が、本当に木にブタが実るたねが登場すると予想できたでしょうか?あまりにとんでもない設定ですが、栽培をしているオオカミは大真面目です。
ぶたよりも足が遅いオオカミは肉を食べれず、いつも悔しい思いをするばかり。そこへ怪しい博士がやってきて、この色々すごいたねをくれます。
ついにブタが食べられる!懸命に木を育てるオオカミの努力も実るかがとても気になる作品です。
『ともだちや』

絵:降矢 なな
出版社:偕成社
発行日:1998/1/1
値段+税:1,080円
気づきや学びがつまった人気シリーズ1作目
商売としてキツネが始めた『ともだちや』。需要があるのかと思いきやお客さんはちゃんとやってきます。そしてそのお客さんの一人がオオカミです。
イソップ物語やグリム童話では悪者役が多い二者が『ともだちや』通じて知り合い、そしてキツネは本当に大切なものに気づきます。
主役はキツネですが、この作品のオオカミはとても大切な役割をもって登場してくるので、ランキングに加えました。この人気ぶりは出版されて20年以上経った今も衰え知らずです。
『3びきのかわいいオオカミ』

絵:ヘレン オクセンバリー
訳:こだま ともこ
出版社:冨山房
発行日:1994/5/18
値段+税:1,512円
立場逆転!凶悪なブタがオオカミを襲う話
栄えある第1位は、まさかのブタが悪者として登場する、オオカミたちがかわいいこの作品になりました。
『三匹のこぶた』の配役がそっくりそのまま入れ替わり、ブタが悪事を働きます。オオカミたちが建てた最初のお家はレンガですが、それを現代機材を駆使してブタが破壊してきます。絵本ではなかなか見ることのない道具の登場に、大人も目が丸くなってしまいます。
持ち前の牙や爪でオオカミも対抗!とはならず、最後はハッピーエンドを迎えますので、ご安心を。
この作品は大型仕掛け絵本版もあるので、ぜひそちらもめくってみてください。
オオカミは絵本界の名役者

世界各国で出版されているオオカミが出てくる絵本のほんの一部ですが、気になる絵本はありましたか?
悪者ばかり押し付けられているかと思いきや、勇敢でかっこいい姿やかわいらしい姿を見せてくれる作品もたくさんあります。
どの作品でも存在感があり、どんな役回りを見事にこなすオオカミはまさに絵本界の名役者です。
この人気スターの活躍場は今も広がり続け、絵本界を盛り上げてくれています。
追いかけるのは決して楽ではありませんが、オオカミ絵本探しは間違いなく楽しい絵本巡りになります。
この大スターが次はどんな舞台で活躍してくれるのか、今後出版される絵本でもその活躍に注目です。
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