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【かぐや姫】昔話・かぐや姫のあらすじ内容・結末、教訓は?由来や原作作者、モデルについても解説

『かぐや姫』は、『竹取物語』としても知られ、その中に登場する月の姫の名前としても有名です。

竹から生まれた小さな女の子が、やがて美しく成長すると、5人の公達と帝から求婚されますが、あれこれと無理難題をふっかけてかわします。

日本最古の物語とも言われているこのお話は、高校の古典の授業でも取り上げられ、英語の絵本としても出版されている人気の作品です。

今回は、『かぐや姫』の登場人物やあらすじ、教訓やおすすめの絵本などを一気に紹介します。

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昔話・かぐや姫の登場人物と名前

登場人物

昔話・かぐや姫の登場人物を紹介します。

かぐや姫
物語の主人公。竹の中から生まれ、3ヶ月ほどの間に美しく輝く女性に育つ。多くの公達と帝から求婚されるが、あれこれと理由をつけて断る。正体は月の都の人で、かぐや姫を連れ帰るために月から多くの迎えがやってくる。
竹取の翁
名はさぬきの造(みやつこ)。竹を取って暮らしている。光る竹を見つけて切ってみると、中に小さな女の子が座っているのを見つけた。家へ連れて帰り、大切に育てる。

竹取の翁の妻。かぐや姫を大切に育てる。
石作皇子(いしつくりのみこ
1人目の求婚者。かぐや姫に仏の御石の鉢を求められる。
車持皇子(くらもちのみこ)
2人目の求婚者。かぐや姫に蓬莱の玉の枝を求められる。
阿倍御主人(あべのみむらじ)
3人目の求婚者。右大臣。かぐや姫に火鼠の皮衣を求められる。
大伴御行(おおとものみゆき)
4人目の求婚者。大納言。かぐや姫に龍の首の玉を求められる。
石上麻呂(いそのかみのまろ)
5人目の求婚者。中納言。かぐや姫に燕の子安貝を求められる。

かぐや姫の評判を聞き、竹取の翁に貴族の地位と引き換えにかぐや姫を出仕させるよう言う。かぐや姫が月に連れて帰られてしまうと聞き、多数の護衛を出してそれを阻止しようとする。
天人たち
かぐや姫を迎えに月からやってくる。不思議な力を持ち、人は抵抗できなくなる。美しく、不老不死。感情がない。
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昔話・かぐや姫のあらすじ内容

あらすじ

竹取の翁が竹林に行くと、光る竹を見つけ切ってみると、中には小さな女の子が座っていました

家に連れて帰り、嫗とともに世話をすることにしました。

その後に竹を切ると、中から金が出てくる日が続き、夫婦は豊かな生活をするようになりました。

女の子は、3ヶ月で立派な女性になり、その光り輝く美しさから「かぐや姫」と名付けられました

姫の美しさは評判で、男は皆、姫との結婚を求めました。

中でも5人の公達は昼夜を問わず通い詰めるので、翁も姫に結婚を勧めるようになりました。

そこで姫は「私が言うものを持ってきた人と結婚します」と、それぞれに持ってくる宝物を言いました

石作皇子には仏の御石の鉢車持の皇子には蓬莱の玉の枝阿倍御主人には火鼠の皮衣を。

大伴御行には龍の首の玉石上麿足には燕の子安貝を。

そのどれも、誰も本物を見たことがなく、話でしか聞いたことのないものでした。

結局、偽物を渡して見破られたり、本物だと思って買い付けたのに偽物だったり、危険をおかして手に入れようとして死んでしまったりと、誰も姫の望みは叶えられませんでした

姫の評判はの耳にも入り、帝は姫の出仕を求めましたが、姫はこれも断ります。

帝は竹取の翁に「貴族の地位をやるから姫を差し出せ」と言いましたが、嫌がる姫のこどばを聞き、翁は帝に断りを入れます。

帝は不意をついて翁の家に行き姫を一目見ると、その輝く美しさに心を奪われてしまいました。

そして3年間、姫と帝は和歌のやりとりをしました。

8月に入ると、姫は動揺して泣くようになり、翁が聞くと「私は月の人間です。15日がくれば、月に帰らなければいけない。迎えを拒んでも、彼らに逆らうことはできず、戦うこともできない。天人たちは、清らかで美しく、老いていくこともない。そして感情もないのです。私はそんなところへは帰りたくはありません。けれど、どうにもならない」と言いました。

翁が帝に伝えると、帝は大勢の護衛を翁の屋敷に配置しましたが、迎えの天人たちの前には力が出ず、なす術もありませんでした。

翁に抱きしめられていた姫でしたが、不思議な力に導かれるように表に出てしまいます。

天人は翁に「姫は罪のために地上におりた。姫を救ったからお前には金を与え、お前は豊かになった。姫の罪の期間は終わったのだから姫を返してもらう」と言います。

姫は、泣いて止める翁に手紙を書き、脱いだ着物とともに渡します。

天人は姫に不死の薬を舐めさせると、天の羽衣を着せようとしました。

それを止め、姫は帝へ和歌を綴った手紙を書き、残りの薬を帝への手紙に添えました。

次の瞬間、天人が姫に天の羽衣を着せると、姫は地上に残していく人への心を全て忘れ、感情もなく、月へと帰って行きました

昔話・かぐや姫の最後の結末は?

姫からの手紙を読んで、帝は悲しみにくれ、涙します。

不死の薬を見ても「彼女に会えないのに、不死の体を手に入れて何になる」と言い、大臣たちに天に一番近い場所を聞きました。

ある人が、駿河国にある山だと言うので、帝は姫からの手紙と薬を壺に入れ、その山の上で燃やすようにと命じました。

“武士”が大勢で“不死”の薬を燃やしに登ったその山は、のちに「ふじの山(富士山)」と呼ばれるようになりました

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昔話・かぐや姫から与えられる教訓とは?

教訓

美しいかぐや姫に求婚した5人の公達は、昼夜を問わず姫の屋敷へ通い、和歌を詠み、笛を吹き、扇をならします。

さまざまな贈り物もして姫の気を引こうとしますが、姫の心は動きません。

噂を聞いた帝も、姫を差し出せば貴族としての官位をやると竹取の翁に言いましたが、嫌がる姫の気持ちを知る翁は、帝の命令さえ拒否しました。

どれだけ物やお金、地位を目の前にしても、手に入れられないものがあるのです。

姫は天人たちは「美しく、老いることがなく、感情がない」と言い、自分はそんな風にはなりたくはないと言います。

しかし「天人たちの力には逆らえず、悲しいけれど月に帰るしかない」と翁に泣いて話します。

やってきた天人たちはやはり不思議な力で、大勢の護衛を骨抜きにし、姫を連れて行ってしまいました。

ならぬものはならぬ、泣いて喚こうがどうにもならないことだってあるのだと教えてくれています。
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昔話・かぐや姫はどこのお話?由来や原作は?作者やモデルとなった人物はいる?

由来

かぐや姫のお話は平安時代の前期に成立したとされていますが、確かな成立年も作者も不詳です

『かぐや姫』や『竹取物語』の題名で知られていますが、平安時代や鎌倉時代の書物の中では『竹取翁物語』『かぐや姫の物語』『竹とり』『たけとり』などと記されています。

作者については、当時の推定識字率から類推して、学問の機会があった上流階級で、貴族の慣習が作中にあることから平安京の近くに住んでいたのではないかと言われています。

当時は貴重だった紙を入手できていること、和歌に精通していること、漢学と仮名文字を使用できることなどと合わせても、今なお多くの名前が挙がりはっきりとはわかっていません。

かぐや姫のモデルとされる人物は、『古事記』に登場する「迦具夜比売命(かぐやひめのみこと)が有力な説です。

5人いる公達にもそれぞれモデルはいるとされていますが、そもそも「阿倍御主人」「大伴御行」「石上麻呂」は実在します

「石作皇子」は多治比真人嶋、「車持皇子」は藤原不比等がモデルと言われており、5人の公達は皇族や貴族、武人や官僚といった人々でした。

「阿倍御主人」「大伴御行」「石上麻呂」は672年におきた壬申の乱に参加しており、多治比真人嶋も藤原不比等もその時代の人物であることから、『かぐや姫』の話の舞台は飛鳥時代の中頃から終わり頃とされています。

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昔話・かぐや姫のおすすめ本を紹介

おすすめ

ここでは『かぐや姫』のおすすめ絵本を紹介します。

『日本名作おはなし絵本 かぐやひめ』

かぐやひめ

画像引用:amazon.co.jp
作:舟崎 克彦
絵: 金 斗鉉
出版社:小学館
発行日:2009年7月
値段:1,000円+税
対象年齢:幼児から

『日本名作おはなし絵本 かぐやひめ』のおすすめポイント

美しいことば遣いと絵が、かぐや姫の世界を引き立てます。
登場人物の名前や宝物の名前が、原作のまま出てきます。
小さな子どもには難しいことばも多いですが、だからこそこの世界観を自然と受け止められる要素にもなっています。
絵本では省略されがちな“かぐや姫が帝に手紙を残す場面”も描かれていて、かぐや姫が帝を思っていたことがわかる1冊です。

『かぐやひめ』

民話かぐやひめ

画像引用:amazon.co.jp
作:岩崎 京子
絵:長野 ヒデ子
出版社:教育画劇
発行日:1998年8月
値段:1,200円+税
対象年齢:3、4歳から

『かぐやひめ』のおすすめポイント

人気絵本作家長野ヒデ子の少しコミカルな画風の『かぐやひめ』ですが、姫の可憐さは健在です。
姫が5人の求婚者たちに出す難題の宝物の名前は、子ども向けの絵本でもそのままです。
求婚者たちの反応を楽しみながら、難しいことばも楽しみの1つとして面白がってくれますよ。
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昔話・かぐや姫のまとめ

まとめ

日本最古の物語と言われる、『かぐや姫』を紹介しました。

かぐや姫の美しさ、5人の求婚者たちに与えられた難題と彼らの対応、帝と3年続けた手紙のやりとり。

月の人であるがゆえに光り輝く美しさを持っていたかぐや姫は、いずれ帰ることををわかっていたからこそ求婚者たちを寄せ付けず、恋をした相手とも手紙を送り合うしかありませんでした。

読み聞かせの絵本としても、1人読みの絵本としても、ぜひ楽しんでもらいたいお話です。

この記事を書いた人
谷たまき

海外で5歳と3歳の子どもを育児中。日本をバックグラウンドに持つ子どもたちが、日本文化や日本語に親しみを持ってくれるように、毎晩絵本を読み聞かせています。

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