むらさき色のツヤツヤした野菜といえば、なすび。
細長いなすび、コロンとしたなすびなど、見た目もさまざま。
見ても楽しい、取っても楽しい、おいしいなすびは魅力がいっぱいです。
今回は、そんななすびをテーマにしたおすすめ絵本を紹介します。
乳幼児だけでなく、小・中学生にもおすすめな絵本も。
魅力のつまった、なすびの世界を一緒にのぞいてみませんか?
なすびの絵本は乳児から小学生まで大人気!
子どもから大人まで、誰もが知っているなすび。
コロンとしているのにトゲがある、2つの顔を持つなすびがテーマの絵本は、乳児から小学生まで楽しむことができます。
なすびの絵本を読むことで、子どもの心にどのような変化をもたらすことができるのでしょうか?
食べ物と人とのつながりを学べる
なすびの絵本の主題はさまざまですが、食べ物の大切さ、生きることの大切さを学ぶことができます。
なすびを作ること、売ること、食べること。
生きることとは、食べることなのです。
その大切さを教えてくれるでしょう。
色の名前が広がる
子どもは、赤や青、黄色、緑などのはっきりした色から理解していきます。
理解できたところから、どんどん横に広がっていくのです。
むらさきは、はっきりした色からは少し遠い色。
なすびの絵本を通して、色の理解の幅も広がっていきます。
身近なことばがさらに広がる
なすびの絵本の主役は、もちろんなすび!
そのころんとしたフォルムやつや、ヘタの形のおもしろさが魅了です。
ことばを広げる、オノマトペで表現できる要素がたくさん。
絵本を読むことで、日常で使うことばに広がりがみられるでしょう。
なすびの絵本人気おすすめランキング6選!
なすびがテーマの絵本は、複数出版されています。
どの絵本にも、もちろんなすびが登場!
なすびの形がみんなちがうように、絵本の主題や楽しめるポイントも異なります。
そこで、なすびをテーマとした絵本6選をご紹介します。
ストーリーはもちろん、絵のタッチや雰囲気もぜひお楽しみください!
1.『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』
著:原田 剛 イラスト:筒井 則行
出版社:ワイヤーオレンジ(インプレス)
発行日:2014/11/19
1540円(税込)
『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』のあらすじ
舞台は30年前の、徳島県阿波市。
高齢出産の末、なすび農家に生まれた男の子は、両親に愛されて成長します。
男の子の家の食卓は、いつもなすびであふれかえっているのです。
なすびの焼いたん、たすびのたいたん、なすびの揚げたん・・・。
なすびに追いかけられる夢を見て、なすびをもう見たくないと思うほど、男の子はなすびが嫌いになってしまいました。
男の子が10歳になったころ、優しかったお母さんは本当の鬼になった・・・。
鬼のような顔で、なすびを持って団地の端から端まで売りに行くよう伝えるお母さんの真意とは?
『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』のおすすめポイント
なすび農家に生まれた男の子は、貧乏ながらもいつも笑っているお母さんのことが大好きです。
そんなお母さんが、なぜ鬼になったのか・・・。
どうしてナスを売りに行かせるのか・・・。
その真意がわかったときには、お母さんの愛の深さが、スッと胸に飛び込んでくるでしょう。
家族愛はもちろん、生きることやお金を稼ぐこと、生きていく方法を学べる絵本です。
子どもが楽しめるのはもちろん、大人の心にも響く作品となっています。
2.『なすびは何色?』
著:山本 泉 イラスト:山田 真奈未
出版社:BL出版
発行日:2020/12/15
1430円(税込)
『なすびは何色?』のあらすじ
ある晴れた日の学校帰り、ぼくはしゃっくりがとまらなくなった・・・。
咳払いをしても、低い声をだしてもとまらず、頭の中はしゃっくりでいっぱいになったのです。
「なすびの色はなに色?」
岸田さんが、後ろからかけてきて聞いてきた。
「えーっと、なすびは・・・なすび色?」
岸田さんはニッコリと笑って去っていくと、ぼくのしゃっくりはすっかり止まっていました。
またある日の国語の授業で、岸田さんがしゃっくりをしていた。
ぼくは、岸田さんのマネをして、なすびの色やトマトの色、ピーマンの色をたずねたが、しゃっくりはとまらない。
岸田さんのしゃっくりはとまるのでしょうか?
『なすびは何色?』のおすすめポイント
「なすびの色は何色?」
おばあちゃんから教わった、しゃっくりをとめる魔法の呪文を披露してくれた岸田さん。
彼女は京都からの転校生で、クラスになじめていなかったのです。
ちがう学校から来たということ、京都弁をしゃべるということ、男の子よりも足が速いということ・・・。
自分たちとの少しのちがいで、他人を拒絶してしまう、そんな風景が描かれています。
この絵本をおすすめしたい方々は、幼児から大人までの幅広い年齢の方々。
「みんなちがって、みんないい」とはどういうことなのか、絵本を通して学ぶことができます。
人と自分とのちがいを受け入れる・・・。
そんな、子どもも大人も大切なことを、改めて感じることができる作品です。
3.『なすのぼうや』
著:久住 卓也
出版社:ポプラ社
発行日:2018/6/14
1430円(税込)
『なすのぼうや』のあらすじ
物語の主人公は、ヘタの帽子をかぶったなすのぼうやです。
むらさき色の帽子がとっても気に入っているなすのぼうやでしたが、ある時風で帽子が吹き飛ばされて行方不明に・・・。
あちこち探し回るなすのぼうやに、トマトお姉さんやきゅうりのお兄さん、とうもろこしのもろこし兄弟、きのこ一家のまつたけ親分までもが救いの手を差し伸べます。
へたの帽子やくるくる帽子、もしゃもしゃ帽子。
みんなの自慢の帽子を頭にのせてはみるものの、やっぱりしっくりきません。
そこに、なすのぼうやの帽子をかぶった、大きなアオダイショウが・・・。
なすのぼうやは、無事に帽子を取り戻すことができるのでしょうか?!
『なすのぼうや』のおすすめポイント
『なすのぼうや』の楽しめるポイントは、やはりたくさんのオノマトペです。
キュッキュ、モシャモシャ、ペタペタ、ぐるんぐるん・・・。
乳幼児は自然と音を口ずさみ、大人はリズムよく読み聞かせることができます。
たくさんの野菜が登場するところも見どころの1つ。
テーブルに並ぶ料理となった野菜ではなく、そのままの姿を観察できるもの魅力です。
また、この絵本ではなすのぼうやをたくさんの野菜たちが助けてくれます。
お友だちが困っていたら、助けてあげよう!
そんな助け合う心を、絵本を通して学ぶことができるでしょう。
子どもの優しい心を育てる絵本です。
4.『つやっつや なす』
著:いわさ ゆうこ
出版社:童心社
発行日:2012/7/20
1155円(税込)
『つやっつや なす』のあらすじ
どーんとやさいシリーズから登場した『つやっつや なす』。
タイトルの通り、いろいろななすを紹介した絵本です。
ぼっこん、ぽっこん、くにゅ、ぼよっぼよ・・・。
さまざまななすのイラストに合わせた音が鳴りやみません。
まるなすに大長なす、白まるなすにゼブラなす?!
次はどんななすが登場するのでしょうか?
『つやっつや なす』のおすすめポイント
写真ではなく、イラストだからこそ伝わるよさが、絵本『つやっつや なす』に詰まっています。
「むらさきでもない くろでもない なすだけもってる なすのいろ」
なすだけが持っている色を、楽しむことができる世界観が満載です。
こちらの絵本は、乳幼児から大人まで、さまざまな年齢の方が楽しむことができます。
その秘密はたくさんの種類のなすと、絵に合わせて現れるオノマトペ。
耳に残るリズムが心地よく、見る人の興味を引き付けます。
ことばがわからなくても、絵と音でなすの世界を楽しむことができる作品です。
5.『ナスビだよーん 』
著:舟崎 克彦
出版社:ポプラ社
発行日:2002/12/2
858円(税込)
『ナスビだよーん 』のあらすじ
主人公は、野菜のなすび・・・。
ではなく、なすびに似た犬なのです。
色や形、ツヤがなすびに似たダックスフントの特技は、何にでもなれるということ。
長い胴体を活かして、輪投げの棒にもへびのベッドにも、小鳥のすべり台にだってなれてしまうのです。
今度は何になるのでしょうか?
『ナスビだよーん 』のおすすめポイント
ページをめくるたび、「次は何になるんだろう?」とつい思ってしまう。
ページをめくる・・・絵本の楽しさがわかる作品です。
あまり絵本のおもしろさを見いだせないお子さんも、絵の変化やストーリに釘づけになってしまうでしょう。
何にでもなれるという、なすび見せる無限の可能性がこちらの絵本の最大の見どころ。
乳幼児のお子さんはもちろん、小中学生や大人にもおすすめです。
特に、ちょっぴり自己肯定感が下がっている方は、すきま時間やおうち時間にページをめくってみてください。
何にでもなれたあの頃の思い出が、背中をグッと押してくれるでしょう。
6.『おばけになりたい なす』
著・イラスト:岩神 愛
出版社:岩崎書店
発行日:2020/8/12
1540円(税込)
『おばけになりたい なす』のあらすじ
なすがきらいなゆいちゃんは、いいました。
「むらさきおばけなんて たべないもん!」
それを聞いてショックをうけたなすは、なんとおばけになることに!!
なすがおばけに扮して、遊園地のおばけ屋敷や吸血鬼の館、ハロウィンのパレードに紛れ込もうとするのですが・・・。
結局いつも、見つかってしまうのです。
なすの運命やいかに?!
『おばけになりたい なす』のおすすめポイント
細やかな可愛らしいイラストとカラフルさが魅力の、絵本『おばけになりたい なす』。
ストーリーはもちろん、たくさんのおばけの中から、おばけになったなすを見つけるのが楽しい1冊です。
こちらの絵本は、幼児から小学生のお子さんに特におすすめ。
おばけの中から、お気に入りを見つけるのもおもしろいです。
どこに行っても仲間になれない、なす。
なすが嫌いなお子さんは、1人ぼっちのなすに心打たれて、パクッと一口挑戦するきっかけになるかもしれませんね。
苦手ななすびも絵本を読んで克服!
いかがでしたか?
なすびが登場する絵本6選をご紹介しました。
なすびが登場することは同じでも、主題やテーマはそれぞれ。
生きることの大切さを表現した作品もあれば、助け合いの心を教えてくれる作品もありました。
子どもの心を豊かにしてくれるだけでなく、大人が読んでもおもしろく、また頑張ろうと思える作品であふれています。
なすの絵本を選ぶ際、ぜひ今回ご紹介した6選を参考にしてみてくださいね。
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