フランス発の絵本と聞くと、どんな絵本を思い浮かべますか?
この記事では、フランスの絵本のおすすめ人気作品を、年齢別に15冊ご紹介します。
『リサとガスパール』シリーズや、『マドレーヌ』シリーズ、と言えば、きっと聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
フランスで有名な絵本作家による絵本には、かわいらしいうさぎやひよこ、三つ子の女の子など、日本でも人気のキャラクターが主人公のものがたくさんありますよ。
ぜひ親子で読んでみたい一冊を、見つけてくださいね!
フランスの絵本おすすめ人気作品【0~2歳児向け】
まだ言葉がわからない赤ちゃんには、色づかいが鮮やかでシンプルな絵本がおすすめです。
0~2歳向けの絵のきれいな絵本を3作品、ご紹介します。
『ペネロペいろであそぶ』
出展:Amazon.com
作:アン・グッドマン
絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン
訳:ひがし かずこ
出版社:岩崎書店
発行日:2006年11月28日
値段:1,100円+税
対象年齢:赤ちゃん向け
『ペネロペいろであそぶ』のあらすじ
今日はようちえんの日。
先生が「いろんな色にへんしんしましょう」と、たくさんの色のお洋服を持ってきました。
ペネロペもみんなも、うまく変身できるかな?
『ペネロペいろであそぶ』のおすすめポイント
コアラの女の子・ペネロペとお友達のかわいいファッションショーが楽しめます。
きれいな色の絵が可愛らしく、小さな子どもは見るだけでニコニコ、笑顔になりますよ。
少し大きい3歳くらいの子どもたちでも、色の名前を覚えたり、お洋服の違いをじっくり見たりと、それぞれの楽しみ方ができる絵本ですよ。
『まるまるまるのほん』
出展:ポプラ社
作:エルヴェ・テュレ
訳:谷川 俊太郎
出版社:ポプラ社
発行日:2010年6月
値段:1,300円+税
対象年齢:0~2歳から
『まるまるまるのほん』のあらすじ
はじめにページに出てくるのは、黄色い丸がひとつ。
丸を押して、次はこすって、ページをめくっていくと…。
『まるまるまるのほん』のおすすめポイント
絵本の指示にしたがって、「丸」を押したり、こすったりしていると、あらあら不思議。
絵本の丸が生きているように、動きはじめます!
おしゃれでポップな色使いの丸たちが動く様子に、子どもたちは大喜び。
親子で、みんなで、ぜひわいわい言いながら楽しんでくださいね。
『しろくまさんはどこ?』
出展:Amazon.com
作:ジャン・アレッサンドリーニ
絵:ソフィー・クニフケ
訳:野坂 悦子
出版社:ほるぷ出版
発行日:2006年8月1日
値段:1,300円+税
対象年齢:1~2歳から
『しろくまさんはどこ?』のあらすじ
真っ白な、しろくまさんを探してみましょう。
白い雪の上のしろくまさんは、どこ?
七色の虹の上にいると、すぐにわかりますね。
『しろくまさんはどこ?』のおすすめポイント
しろくまさんを探しながら色のことを学べるので、色に興味が出てきた子どもにおすすめです。
「ここにいるよ!」と子どもたちは得意げに教えてくれますよ。
色がたくさん出てきてとても美しく、しろくまさんの表情も可愛いので、大人も見ているだけで楽しい絵本です。
フランスの絵本おすすめ人気作品【3・4歳児向け】
お話がわかってくる3・4歳の子どもにおすすめの絵本をご紹介します。
日本でもおなじみの、人気のシリーズも出てきますよ。
『リサとガスパールのであい』【『リサとガスパール』シリーズより】
出展:Amazon.com
作:アン・グットマン
絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン
訳:石津 ちひろ
出版社:ブロンズ新社
発行日:2002年5月1日
値段:1,200円+税
対象年齢:3~4歳から
『リサとガスパールのであい』のあらすじ
ガスパールが通っている学校に、リサが転校してきました。
ケンカしてしまった2人でしたが、あることをきっかけに仲良しになるのです。
『リサとガスパールのであい』のおすすめポイント
イヌでもウサギでもない、可愛らしい2人の大活躍を描いた、大人気の『リサとガスパール』シリーズの一冊です。
シリーズを通して2人は元気いっぱい、子どもらしいハプニングがいろいろ起こるので、読む子どもたちも共感しながらドキドキと楽しむことができます。
リサとガスパールが出会ったときのことを描いたこの作品は、2人の素敵な秘密を知ることができるので、ぜひ読んでおきたい絵本ですよ。
『みつごちゃんとだいすきなママ』【『みつごちゃん』シリーズより】
出展:Amazon.com
作:ニコル・ランベール
訳:たにうち こうた
出版社:フェリシモ出版
発行日:2001年4月1日
値段:1,143円+税
対象年齢:3歳から
『みつごちゃんとだいすきなママ』のあらすじ
みつごちゃんたちは、ママが大好き!
お手紙を書いてみたり、ネックレスを作ってみたりして、一生懸命ママへの気持ちを伝えます。
『みつごちゃんとだいすきなママ』のおすすめポイント
エッフェル塔の近くで仲良く暮らす、みつごちゃん一家の楽しい毎日を描いた、『みつごちゃん』シリーズの一冊です。
元気いっぱいのみつごちゃんたちが絵本から飛び出してきそうなほど、躍動感のある絵が楽しいですよ。
コミカルな中にも日常生活の温かな感動が描かれていて、子育てをがんばるママたちも、お子さんへの愛情を再確認できそうです。
『ひよこのミラベル』
出展:Amazon.com
作・絵:アラン・グレ
訳:おおせこ のりこ
出版社:ジェネオン・ユニバーサル・エンタテインメントジャパン合同会社
発行日:2007年4月1日
値段:1,500円+税
対象年齢:3~4歳から
『ひよこのミラベル』のあらすじ
ふわふわで可愛い、ひよこのミラベル。
怖がりやさんなので、静かな巣の中にいるのがいちばん幸せです。
『ひよこのミラベル』のおすすめポイント
フランスの国民的絵本作家、アラン・グレの作品は、子どもから大人まで幅広く人気です。
始めは海に浮かんだ島が描かれ、徐々に描かれる範囲が狭くなっていき、主人公のミラベルは絵本の最後になって登場します。
ミラベルが出てくるまで、丁寧に描き込まれた風景や人物などの美しい絵を楽しみながら、読み進めてくださいね。
とにかく生き生きとした絵が素敵な絵本なので、小さな子どもも大人もじっくり絵の世界にひたって、楽しめますよ。
『ママの小さなたからもの』
出展:Amazon.com
作:アストリッド・デボルド
絵:ポーリーン・マルタン
訳:辻 仁成
出版社:早川書房
発行日:2019年3月20日
値段:1,400円+税
対象年齢:3~4歳から
『ママの小さなたからもの』のあらすじ
ママはどんなときも、ぼうやを愛しているのよ。
楽しくて大変で、ときに切ない子育て中の毎日。
ママとぼうやの愛しい日常が描かれていきます。
『ママの小さなたからもの』のおすすめポイント
子育てをがんばっているお母さんに、親子でぜひ読んでいただきたい絵本です。
フランスの絵本らしい、洗練された色使いのかわいらしいイラストで、子育ての楽しい場面や大変な場面が描かれます。
どんなときも愛しているけれど、子どもは『決してママのものにはならない』…。
子育ての時間が宝物であることを思い出し、元気になれそうですね。
ぜひ親子で「大好き」とぎゅっとしながら、読んでみてくださいね。
フランスの絵本おすすめ人気作品【5・6歳児向け】
少し長い物語も楽しめるようになった、5・6歳の子どもにおすすめの絵本をご紹介します。
日本とは違う文化をぜひ、感じてみてくださいね。
『ブレーメンのおんがくたい グリムのどうわより』
出展:Amazon.com
作:ゲルダ・ミューラー
訳:ふしみ みさを
出版社:BL出版
発行日:2015年10月1日
値段:1,700円+税
対象年齢:4~5歳から
『ブレーメンのおんがくたい グリムのどうわより』のあらすじ
ロバ、イヌ、ネコ、オンドリの4匹が、連れ立って歩いています。
ブレーメンの町を目指しているのです。
日が暮れて、森の中でたどり着いたのは、どろぼうの家でした。
『ブレーメンのおんがくたい グリムのどうわより』のおすすめポイント
おなじみの『ブレーメンの音楽隊』の物語が、美しく精緻なイラストで描かれています。
大型絵本なので動物の表情もよくわかり、山道には風が吹いてくるよう。
物語の世界を存分に、楽しんでくださいね。
『うんちっち』
出展:Amazon.com
作:ステファニー・ブレイク
訳:ふしみ みさを
出版社:あすなろ書房
発行日:2011年11月14日
値段:1,200円+税
対象年齢:5~6歳から
『うんちっち』のあらすじ
いつでもどんな時でも、うさきの子は「うんちっち」としか言いません!
ところがあるとき、オオカミがやってきて…。
うさぎの子はどうなるのでしょうか?
『うんちっち』のおすすめポイント
子どもは「うんち」など、少しお下品な言葉が大好きな時期がありますよね。
何を言われても「うんちっち」しか言わない、うさぎの子。
この絵本は間違いなく、子どもたちに大うけする絵本です!
シンプルな色使いと個性的なイラストが面白く、字も大きくわかりやすいので、みんなで読んで大笑いするのも楽しいですよ。
『げんきなマドレーヌ』【『マドレーヌ』シリーズより】
出展:福音館書店
作・絵:ルドウィッヒ・ベーメルマンス
訳:瀬田 貞二
出版社:福音館書店
発行日:1972年11月10日
値段:1,300円+税
対象年齢:4~5歳から
『げんきなマドレーヌ』のあらすじ
マドレーヌはパリの寄宿学校で、先生と他の11人の女の子と一緒に暮らしています。
ある日マドレーヌは盲腸炎になり、手術して入院することになってしまいました。
『げんきなマドレーヌ』のおすすめポイント
テレビアニメにもなった、人気の『マドレーヌ』シリーズの第一作目の絵本です。
エッフェル塔やオペラ座などがあるパリを舞台に、12人の女の子と先生の生き生きとした日常が描かれていきます。
入院中のマドレーヌをお見舞いに行って、うらやましくなった女の子たちが仮病を使おうとしたりと、子どもの心情や目線が丁寧に描かれていますよ。
文字は少なめですが、その分絵からパリの香りが伝わり、大人にもとても魅力的な絵本です。
『おばけパーティ』
出展:Amazon.com
作:ジャック・デュケノワ
訳:大澤 晶
出版社:ほるぷ出版
発行日:1995年6月1日
値段:1,400円+税
対象年齢:4~5歳から
『おばけパーティ』のあらすじ
おばけのアンリが、友達のおばけたちを晩さん会に招待します。
カクテルを飲んだら、あらあら、おばけたちの色が変わってしまいましたよ。
ごちそうを食べると、どうなるの?
『おばけパーティ』のおすすめポイント
何となくかわいらしいおばけたちの晩さん会は、ちっとも怖くないので、おばけが怖い子も楽しめます。
食べたもので色が変わっていくおばけたちに、次はどうなるのかなとワクワクしながら、読み進められますよ。
イラストはシンプルですがどことなくおしゃれなのが、さすがフランスの絵本です。
『なかよしおばけ』シリーズとして、続編が出ていますので、ぜひ続編も読んでみてくださいね。
フランスの絵本おすすめ人気作品【小学生以上向け】
主人公の細かな心情もわかるようになってきた小学生以上の子どもたちに、おすすめの絵本をご紹介します。
「やってみたい」と思うことに挑戦できるような絵本も、小学生にはおすすめですよ。
『ソフィーのやさいばたけ』
出展:Amazon.com
作:ゲルダ・ミューラー
訳:ふしみ みさを
出版社:BL出版
発行日:2014年6月1日
値段:1,700円+税
対象年齢:小学校低学年から
『ソフィーのやさいばたけ』のあらすじ
夏休みに田舎のおじいちゃんのところへ遊びに行ったソフィー。
畑仕事を手伝ったソフィーは、野菜がどんな風にできるのか、そして育てた野菜がどんなに美味しいかを知っていきます。
『ソフィーのやさいばたけ』のおすすめポイント
美しく魅力的な絵で、野菜畑の一年が描かれています。
野菜づくりの知識がしっかり盛り込まれていて、ソフィーと一緒に、野菜づくりを体験したような気持ちになります。
夏休みの宿題などで、実際に野菜を育ててみるのもいいですね。
子どもたちの食育にもおすすめの絵本ですよ。
『おかしなおかしなクリスマス』
出展:Amazon.com
作:ジャック・プレヴェール
絵:E.アンリケ
訳:宗 左近
出版社:文化出版局
発行日:1981年6月1日
値段:900円+税
対象年齢:小学校中学年から
『おかしなおかしなクリスマス』のあらすじ
人付き合いの悪い紳士は、ひとりで暮らしています。
あるクリスマスの夜、紳士は男について来られてしまい、やがて男の家族までやってきて…。
『おかしなおかしなクリスマス』のおすすめポイント
「おかしな」と言っても、明るく笑える雰囲気というより、少し毒のある笑いが込められたストーリーです。
鮮やかな色づかいの絵は大胆に描かれていて、ユーモラス。
どたばたでへんてこなクリスマスの一夜の物語は、演劇を見ているような気持ちにもなってきます。
大人の方にもおすすめの絵本ですよ。
『ぼくはニコデム』
出展:Amazon.com
作:アニエス・ラロッシュ
絵:ステファニー・オグソー
訳:野坂 悦子
出版社:光村教育図書
発行日:2013年2月1日
値段:1300円+税
対象年齢:小学校低学年から
『ぼくはニコデム』のあらすじ
ニコデムは少し弱気でなかなか勇気の出ない男の子です。
嫌なことがあると、頭のなかで大きくなった「スーパーニコ」が解決してくれるけれど…。
ある日、ニコデムは決心するのです。
『ぼくはニコデム』のおすすめポイント
小学校にはたくさんのお友達がいて、子どもだって大変な毎日を送っています。
こんな弱虫なぼくじゃなくて、もっと大きくて強ければ、と想像してしまうこともあるでしょう。
自分のありのままを受け入れ、乗り越えることを決心したニコデムの物語に、子どもたちはきっと勇気をもらえるはずです。
小学校低学年から読めますが、お友達のなかで感じることの多い、中・高学年の子どもたちにもおすすめですよ。
『アンジュール ある犬の物語』
出展:Amazon.com
作:ガブリエル・バンサン
出版社:BL出版
発行日:1986年5月1日
値段:1,300円+税
対象年齢:小学校中学年から
『アンジュール ある犬の物語』のあらすじ
ある日、犬は走る車の窓から、捨てられてしまいます。
走り去る車を追いかける犬。
しかし車は見えなくなってしまい、犬はさまよい続けます。
『アンジュール ある犬の物語』のおすすめポイント
文章がまったくなく、白黒のデッサンのような絵だけでストーリーが展開していきます。
絵だけで表現された物語だからこそ、犬の表情から痛いほど気持ちが伝わってくるのです。
想像力をフルに使って、感じてみてください。
子どもたちの柔らかい心で何を感じたか、親子で話し合うのも素敵ですね。
フランスの絵本は乳児から小学生まで大人気!選び方は?
ここからはフランスの絵本の、選び方のポイントをご紹介します。
フランス絵本の選び方① 小さい子どもには色が鮮やかな絵本を選ぶ
目がまだ見えにくい赤ちゃんや、言葉がまだわからない小さな子どもたちには、色が鮮やかできれいな絵本を選んでみましょう。
可愛い動物の主人公が出てくる絵本もおすすめです。
フランスらしい大胆な色使いの絵本は、子どもたちを引きつけ、豊かな色彩感覚を育ててくれますよ。
フランス絵本の選び方② 絵が美しい絵本を選ぶ
芸術の国らしく、フランスには絵が非常に美しい絵本がたくさんあります。
シンプルなイラストに見えても、色使いがおしゃれだったり、表情がユーモラスだったりと味わいを楽しめるものも。
絵から伝わってくることをじっくり感じて、親子で語り合う時間も良いですね。
想像力をぐんぐん働かせられるような、美しい絵の絵本をぜひ選んでみてください。
フランス絵本の選び方③ 生きていく上で大切なことが描かれている絵本を選ぶ
フランスでは子どもを「小さな大人」として扱い、早くからひとりで寝かせたり、子どもの意志を大切にします。
自分の考えを大切にして生きていくことや、自力で困難を乗り越える考え方を、教えてくれる絵本がたくさんありますよ。
子ども自身がしっかり自立して生きていけるよう、まずは絵本を通してメッセージを受け取りたいですね。
フランスの文化を、絵本を通して楽しもう!
フランスの絵本のおすすめをご紹介してきました。
長年読み継がれている絵本には、ご存知のものもあったのではないでしょうか?
フランスならではの文化を感じる絵本がたくさんありますので、ぜひ日本とは違う文化を、絵本を通して体験してみてくださいね。
親子で一緒に絵本を読み、語り合う時間はかけがえのない豊かな時間になります。
読みたい絵本が見つかれば、ぜひ手に取って読んでみてくださいね!
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