私たちの暮らしに身近な自然として存在する川。
子どもたちにとっても親しい水辺として、日々の風景の中にあるのではないでしょうか。
この記事では、川にまつわる絵本のおすすめを15冊、年齢別にご紹介します。
かこさとしの『かわ』(福音館)は、なんと出版されてから55年にわたるロングセラー。
海外作品では、こちらも長く親しまれている名作、アン・ランドの『川はながれる』などがあります。
「川のはじまりってどこだろう」という疑問に答える物語や、川を舞台にした冒険のお話、川自身が主人公として物語るお話などなど……。
川の魅力が存分に味わえる絵本を集めたので、ぜひ絵本選びの参考にしてみてくださいね。
川の絵本おすすめ人気作品【0、1、2歳児向け】

川のせせらぎを聞くのも初めて、川がずっと遠くまで続いていることを知るのも初めて。
そんな、川のことを初めて知る0、1、2歳の子どもたちにおすすめする絵本です。
『ガンピーさんのふなあそび』(新版)

出典:Amazon.co.jp
作・絵:ジョン・バーニンガム
出版社:ほるぷ出版
発行日:(新版)2020年2月10日・(初版)1900年1月1日
値段:1,400円+税
対象年齢:2、3歳から
『ガンピーさんのふなあそび』のあらすじ
ガンピーさんの家は川のそばにあります。
ガンピーさんはふねを一そう持っていました。
ある日、ガンピーさんがふねに乗って出かけると、子どもたちが「いっしょにつれていって」と言ってきます。
「いいとも。けんかさえしなけりゃね」
そのあとも、うさぎ、ねこ、いぬ……次々「乗せて」と言ってくる動物たちを「いいとも」とみんな乗せてくれるガンピーさん。
超満員のふねは川を下ります。
『ガンピーさんのふなあそび』のおすすめポイント
初版の発行は45年前。長く子どもたちに愛されている作品です。
どんな時でも穏やかで、どこか飄々とした雰囲気のガンピーさん。
川下りで起こったハプニングにも、まったく動じません。
柔らかな優しい雰囲気の絵もお話によく合っている素敵な一冊です。
『かわにくまがおっこちた』

出典:Amazon.co.jp
作:リチャード・T・モリス
絵:レウィン・ファム
出版社:岩崎書店
発行日:2019年8月10日
値段:1,500円+税
対象年齢:2歳頃
『かわにくまがおっこちた』のあらすじ
むかしむかし、あるところに、かわがいっぽんながれていました。
ある日、くまがやってきて、ふるい木によじ登ると、「どっぼーん!」。
くまはかわにおっこちてしまいます。
流されるくまの頭に「ぴょーん!」とカエルが飛び乗ってきて……。
川がつなぐ動物たちの友情のお話です。
『かわにくまがおっこちた』のおすすめポイント
カメ、ビーバー、アライグマ、アヒルと、流される丸太に乗って旅する仲間はどんどん増えていきます。
ワクワクドキドキのジェットコースターのような川下り。
色とりどりのにぎやかな絵は見ているだけで楽しく、旅する仲間たちのワクワク感が伝わってくるようです。
スリルもユーモアも味わえる、親子で笑顔になれる一冊です。
『かあさん どうして』

出典:Amazon.co.jp
作:谷川 俊太郎
絵:中村 悦子
出版社:佼成出版社
発行日:2010年7月1日
値段:1,300円+税
対象年齢:2歳から
『かあさんどうして』のあらすじ
うさぎの子が、川を見て不思議に思ったことをお母さんうさぎに質問します。
「かわはどうしてわらっているの」
「かわはどうしてうたっているの」
「かわはどうしてつめたいの」……
『かあさんどうして』のおすすめポイント
谷川俊太郎の詩「川」を絵本にした一冊です。
お母さんうさぎの答えがとても素敵で、読んでいると幸せな気持ちになります。
『川の中で』

出典:Amazon.co.jp
作:石渡 みお
絵:宮本 忠夫
出版社:くもん出版
発行日:2002年7月1日
値段:1,200円+税
対象年齢:2歳頃から
『川の中で』のあらすじ
主人公は川底に沈む「石」です。
ある日、久しぶりに目を覚ました石は一匹のサケを見ました。
何かが起こりそうな気がする……と日記をつけ始めた石。
次に眠りから覚めた時には、石は小さな丸い粒に囲まれていることに気づきます。
『川の中で』のおすすめポイント
主人公が石の絵本なんて珍しいですよね。
この絵本は2001年に「子ども創作コンクール」で最優秀賞を受賞した作品が絵本化された一冊です。
当時、作者は小学4年生!
とてもそんな小さな子どもが書いたとは思えないほど、素晴らしい作品ですよ。
主人公の優しく頼もしい「石」にきっと共感できると思います。
川の絵本おすすめ人気作品【3、4歳児向け】

物語を聞く力が身につくこの時期。
言葉と絵がぴったり合って、すんなりと想像の世界に入っていけるような物語絵本を読み聞かせしてあげたいですね。
川の出てくる絵本にも、そんな素敵な絵本がたくさんあります。
『14ひきのせんたく』

出典:Amazon.co.jp
作:いわむら かずお
出版社:童心社
発行日:1990年5月25日
値段:1,200円+税
対象年齢:3歳から
『14ひきのせんたく』のあらすじ
ふり続いていた雨がようやくやんで、さわやかに晴れた夏の朝。
14ひきのねずみの家族たちは、一家総出で川にお洗濯へ出かけます。
『14ひきのせんたく』のおすすめポイント
画面いっぱいに描かれた谷川は、水紋まで描かれていて、とてもきれい!
明るい夏の光に輝く川面の上に干された洗濯物と、14ひきの幸せそうな様子がほほえましいです。
「自然の中での家族の暮らし」が描かれる14ひきのシリーズの中でも、夏にぴったりの1冊です。
『やまこえ のこえ かわこえて』

出典:Amazon.co.jp
作・絵:こいで やすこ
出版社:福音館書店
発行日:2001年10月31日
値段:900円+税
対象年齢:3歳から
『やまこえ のこえ かわこえて』のあらすじ
満月の夜、きつねのきっこちゃんがおでかけします。
夜道を行くきっこちゃんを心配して、おつきさまと、ふくろうと、いたちのちいとにいがついてきてくれることになりました。
きっこちゃんは、おとうふ屋さんに買い物へ行くのです。
『やまこえ のこえ かわこえて』のおすすめポイント
「かわこえて かわこえて きつねのきっこがおでかけです」
リズミカルな文章が心地よく、どんどん物語の世界に引き込まれます。
油あげを奪おうとしていた可愛い犯人の正体には、思わず笑みがこぼれます。
登場人物すべてが愛おしい、ほっこりできるお話です。
『かわ』(絵巻じたて ひろがるえほん)
出典:福音館書店
作・絵:加古 里子
出版社:福音館書店
発行日:2016年9月10日
値段:3,000円+税
対象年齢:4歳から
『かわ』(絵巻じたて ひろがるえほん)のあらすじ
ながいながい、絵巻えほん!広げると、約7メートルもあります。
雪どけの川の成り立ちから、やがて海へ出るまで、川の一生を追うような形の絵本です。
文字のある面は川が水色で、あとはモノクロ、文字のない面はフルカラーでどちらからも楽しめますよ。
『かわ』(絵巻じたて ひろがるえほん)のおすすめポイント
「こどものとも」創刊60周年記念として出版された一冊。
川だけでなく、ダムや、街の様子などもとても詳しく描かれています。
自分たちの暮らしの中にある川がどこを通って流れてきているのか、視覚的に理解できるようになっていますよ。
取り扱いは難しいと思うので、大人が一緒に読んであげるのがおすすめです。
『かわ』

出典:Amazon.co.jp
作・絵:加古 里子
出版社:福音館書店
発行日:1966年9月1日
値段:900円+税
対象年齢:4歳から
『かわ』のあらすじ
こちらが本家の『かわ』。
50年以上にわたって、子どもたちに読まれているロングセラーです。
川だけでなく、川の周辺に広がる林業や発電所などの産業、いろいろな仕事についてもわかるように描かれています。
『かわ』のおすすめポイント
川の周りに広がる山や林などの自然と、人間の暮らしが細部にわたって描かれていて、思わず見入ってしまいます。
自分の街にある川にも興味が出るきっかけになる絵本です。
『絵巻えほん 川』

出典:こぐま社
作・絵:前川かずお
出版社:こぐま社
発行日:1992年7月1日
値段:2,000円+税
対象年齢:4歳から
『絵巻えほん 川』のあらすじ
こちらも文字のない絵巻えほんです。
雪山の雪がとけて、川の上流から下流へ、その流域の山や、街、橋などが漫画タッチの絵で描かれています。
特徴は、川の周りで生活する人たちが少し大きめに描かれていること。
子どもが遊んでいたり、スポーツをしている人がいたり、工事中の様子、中流では川が氾濫して水害が起こっているところもあります。
『絵巻えほん 川』のおすすめポイント
地図のように広がる絵巻えほんは、ながめているだけでも楽しめます。
この絵本では人物が大きく描かれていることは、先ほどあらすじの中でも述べましたが、そのために人々の笑顔や楽しそうな表情が印象的です。
ぜひ、子どもたちと一緒に川に沿った旅を楽しんでみてください。
『川はながれる』

出典:Amazon.co.jp
作:アン・ランド
絵:ロジャンコフスキー
出版社:岩波書店
発行日:1978年11月21日
値段:900円+税
対象年齢:4、5歳から
『川はながれる』のあらすじ
はるかかなたの寒い北国。
雪や氷がとけてできた生まれたてのちいさい川。
森の動物たちに行き先を聞いて、みずうみや沼に迷い込んだりしながらも、海へ向かいます。
『川はながれる』のおすすめポイント
ちいさな川が、いろいろな動物に出会って、いろいろな場所を通って、笑われたり、怒られたりしながらも海を目指す様子に力をもらえます。
優しい色使いで描かれた動物や自然が美しい、心落ち着く作品です。
川の絵本おすすめ人気作品【5、6歳児向け】

そろそろ一人読みできる子も出てくる頃ですね。
でも、お父さんやお母さんに読んでもらう絵本はやっぱり特別。
この年齢におすすめの、親子の触れ合い時間にぴったりの川絵本を2冊、ご紹介します。
『ウィリーをすくえ!チム川をいく』

出典:Amazon.co.jp
作・絵:ジュディ・ブルック
出版社:童話館出版
発行日:2003年9月1日
値段:1,500円+税
対象年齢:5、6歳から
『ウィリーをすくえ!チム 川をいく』のあらすじ
野ねずみのチムとはりねずみのブラウンさんが、小川で紙の舟を浮かべて遊んでいると、ビンが流れてきました。
ビンの中には手紙が……。
「たすけて!どぶねずみの一味につかまっている。おねがい、たすけて。 カエルのウィリーより」
チムとブラウンさんはチムのいかだに乗り、ウィリーの救出に向かいます。
『ウィリーをすくえ!チム 川をいく』のおすすめポイント
子どもたちの大好きな冒険ものがたりの絵本です。
チムとブラウンさんを応援しながら、物語の世界にのめり込むことができるはず!
ハラハラ、ドキドキしながら、一緒に川の旅に出かけましょう。
『川は どこから ながれてくるの』

出典:Amazon.co.jp
作・絵:トマス・ロッカー
出版社:偕成社
発行日:1992年3月1日
値段:1,400円+税
対象年齢:5歳から
『川は どこから ながれてくるの』のあらすじ
「川がどこから流れてくるのか知りたいんだ」
孫にせがまれたおじいさんは、その疑問に答えるため、一緒にキャンプに出かけます。
『川は どこから ながれてくるの』のおすすめポイント
美しい挿絵を見ているだけでも十分に楽しめる絵本。
静かに進む物語の中に、祖父と孫の間に流れる愛情と尊敬が感じられる素晴らしい作品です。
川の絵本おすすめ人気作品【小学生以上向け】

すでに、川は「そこにあってあたり前のもの」になっていて、目新しさを感じなくなっているかもしれないですね。
そんな小学生以上の子どもたちに向けて、川の新しい一面を知ることができるような絵本をご紹介します。
『あずきとぎ』

出典:Amazon.co.jp
作:京極 夏彦
絵:町田 尚子
出版社:岩崎書店
発行日:2015年3月2日
値段:1,500円+税
対象年齢:小学高学年から
『あずきとぎ』のあらすじ
夏休みにおじいちゃんの家で過ごす男の子。
自然に囲まれたおじいちゃんの家の近くには川がある。
しょきしょきしょき……変な音が聞こえてきます。
おじいちゃんに聞くと、その音は「あずきとぎ」というおばけの出す音で、危ないから川に近づいてはいけないと言われます。
『あずきとぎ』のおすすめポイント
あずきとぎの姿は描かれず、「しょきしょきしょき」という音だけが、その存在を表します。
最後の場面は、静かな水面に、ビーチサンダルをくわえた犬……。
背すじが粟立つ怖さです。
ある程度年齢が上がって、はじめて理解できる怖さ。
川に近づいてはいけないよ、という教訓も含まれています。
『川のぼうけん』

出典:Amazon.co.jp
作:エリザベス・ローズ
絵:ジェラルド・ローズ
出版社:岩波書店
発行日:2012年9月25日
値段:1,400円+税
対象年齢:幼児・小学1、2年から
『川のぼうけん』のあらすじ
高い山のてっぺんにふった雨が小さな流れになり、やがて小川になります。
「大きなかわになりたい、海を見に行くんだ」と言って、川は海へ向かいます。
小川は干上がってしまいそうになったり、はたまた、すべてを押し流してしまいそうなほど大きくなったりして進みます。
『川のぼうけん』のおすすめポイント
はっきりとした力強い線で描かれた絵が川のさまざまな表情をよく写し出しています。
海に出会ったあとに続く冒険に想像をふくらませるのも楽しいですね。
『川のいのち』

出典:Amazon.co.jp
作:立松 和平
絵:横松 桃子
出版社:くもん出版
発行日:2002年4月1日
値段:1,200円+税
対象年齢:小学高学年から
『川のいのち』のあらすじ
小学校6年生の悟と雄二は、小学校生活最後の夏休みを迎えある計画を立てていました。
それは、いつも遊んでいる川で、なにかひとつ大物を捕まえてやろうということ。
やがて、川遊びに慣れていない真人も加わって……。
キラキラとした少年たちのひと夏の物語です。
『川のいのち』のおすすめポイント
真っ裸になって川にもぐり、トンボや魚を見つけ、魚釣りをして……。
悟と雄二が川で遊ぶ姿が生き生きと描かれていて、心が躍ります。
ぜひ、主人公と一体となって、心の体験をしてみてください。
川の絵本は乳児から小学生まで人気!選び方は?

私たちの暮らしのすぐそばにある川。
その川のことを、絵本を読んで知ることで、ますます身近で大切なものだとわかります。
ご紹介した川の絵本には、川について学べる絵本、自分が川になって一緒に海へと旅することができる絵本、川で冒険する主人公になれる絵本など、いろいろな絵本がありました。
どれも素敵な絵本なので、きっとお気に入りの1冊が見つかると思います。
ここでは、川の絵本を選ぶ際のポイントを3つに分けてご紹介しますね。
川の絵本の選び方①物語を楽しむ
友だちとの川下りや、川をボートで向かう救出劇など、スリルを味わえる物語。
川で家族と過ごす楽しい時間を描いた幸せな物語。
どれも、素敵な挿絵と相まって、物語の世界に入り込めるものばかり。
きっと、実際に川で過ごしてみたくなりますよ!
川の絵本の選び方②学びになる
川はどこを流れて自分たちの住む場所までやってきているのか。
物語では言葉で、絵巻えほんでは視覚的に、わかりやすく知ることができます。
川は私たち人間の暮らしに欠かせない存在であることもわかり、自然を大切にする気持ちにもつながります。
川の絵本の選び方③ロングセラー
版を重ねて、長く読まれている絵本はやはり良作です。
川の絵本でいうと、『ガンピーさんのふなあそび』や、『かわ』、『川はながれる』などがそうでしょうか。
ロングセラーの絵本は、図書館でも、よくおすすめの絵本として目立つところに置いてありますので、ぜひ手に取ってみてください。
【川の絵本まとめ】川の流れにのって旅にでよう!

川の絵本の人気作品を、年齢別にご紹介しましたが、いかがでしたか?
読むことで、川に親しみがわき、より身近に感じられることでしょう。
川の知識が増えていけば、川が私たちの暮らしにかけがえのない存在であることに気づきます。
地球全体の水の循環の役割も担う川。
興味をもつことで、環境問題についても考えるきっかけになりますね。
ぜひ、親子で川の絵本を楽しんでみてください。

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