トルコと言えば、“親日国”と呼ばれていることで有名ですよね。
また、アジアやヨーロッパの文化が入り混じっているのも、トルコの特徴の1つです。
そんなトルコの文化や日本との歴史を、絵本で学ぶことができます。
今回は、トルコの絵本を年齢別に15冊ご紹介します。
トルコの昔話や笑い話を知る『ナスレディンのはなし』や『子どもに語る トルコの昔話』。
トルコ出身の作者が書いた『ちがうけれど、いっしょ』、『あかいはねのふくろう』など、魅力的な絵本がたくさん!
絵本ごとに、あらすじやおすすめのポイントもまとめました。
是非、参考にしてみてください。
トルコの絵本おすすめ人気作品【0、1、2歳児向け】
まだ世界にはたくさんの国があることを知らない0~2歳児。
まずは、世界を知ることができる絵本がおすすめです。
0~2歳児向けのトルコの絵本を2冊ご紹介します。
『世界とであうえほん』
作者:辻原 康夫
出版社:パイインターナショナル
発行日:2012年2月
値段:1,800円(+税)
対象年齢:乳児~
『世界とであうえほん』のあらすじ
日本人の作者が書いた、世界の国々の衣装や家、食事、市場、乗り物、言語などを紹介している絵本です。
トルコだけではなく、日本、イギリス、オランダ、モンゴル、中国、アメリカなど、様々な国の文化がページいっぱいに載っています。
子ども向けの絵本で、この絵本1冊だけでたくさんの異文化に触れることができますよ。
『世界とであうえほん』のおすすめポイント
まだ、世界にどんな国があってどんな人たちがいるのか分からないような、小さい子ども向けの異文化絵本です。
読みやすいように、可愛らしいカラフルな絵で描かれているため、子どもも夢中になって読むことができます。
文字も少なく、シンプルな言葉を使っているので、読み聞かせにもぴったりな1冊。
『オーケストラ 世界の町で楽団員をさがそう』
出典:Amazon『オーケストラ 世界の町で楽団員をさがそう』
作者:クロエ・プラルノ
出版社:アノニマ・スタジオ
発行日:2018年9月
値段:1,800円(+税)
対象年齢:乳児~
『オーケストラ 世界の町で楽団員をさがそう』のあらすじ
オーケストラのコンサートの1週間前、楽団員たちはなんと、それぞれ世界の各地にバカンスに行ってしまいました。
指揮者のマエストロとその助手は大慌てで、各国に行って楽団員たちを探しに行きます。
バカンス先は、トルコ、アイスランド、日本、ポルトガル、ロシアなどで、たくさんの国が登場する絵本です!
『オーケストラ 世界の町で楽団員をさがそう』のおすすめポイント
トルコを始めとするたくさんの国が登場するので、世界の国々についての勉強にもなります。
国ごとの特徴を絵でしっかり、分かりやすく表現されているので、トルコを中心に、他の国と比較をして楽しんでもいいですね。
フランス生まれの“探し絵本”。
子どもの観察力と集中力を養うことができます。
トルコの絵本おすすめ人気作品【3、4歳児向け】
まだ文字は読めないけれど、絵本の読み聞かせは好きな3、4歳頃の子ども。
聞いて楽しめる絵本で、トルコに親しみを感じるといいですね。
3、4歳児向けのトルコの絵本を5冊ご紹介します。
『ちがうけれど、いっしょ』
作者:フェリドゥン・オラル
出版社:ワールドライブラリー
発行日:2016年7月
値段:1,500円(+税)
対象年齢:幼児~
『ちがうけれど、いっしょ』のあらすじ
とあるヤギのもとに子どもが生まれましたが、なんと、ヤギの子どもは足に障害がありました。
ヤギの子どもは、他の子ヤギたちのように自由に走りまわったり、跳んだり、遊んだりすることが難しいです。
けれども、ヤギ飼いの支えによってヤギは諦めずに、勇気をもって困難に立ち向かいます。
『ちがうけれど、いっしょ』のおすすめポイント
子ヤギがヤギ飼いに支えられ、勇気を出して一歩ずつ踏み出そうとする姿は、子どもにとって、とても励みになります。
どんなに難しく、苦しく、辛いことでも、誰かと一緒なら大丈夫だと思わせてくれる愛情いっぱいの作品です。
みんなと違ってもいいと、絵本を通して大切なことを学ぶことができます。
『きこりとテーブル』
作者:八百坂 洋子
出版社:福音館書店
発行日:2011年12月
値段:390円(+税)
対象年齢:4歳~
『きこりとテーブル』のあらすじ
仕事の帰り道、貧しいきこりがため息をつくと、泉の中から突然白髭の老人が現れました。
老人はきこりの話を聞いた後、ごちそうが出てくるという不思議なテーブルをきこりにあげました。
きこりは早速、不思議なテーブルを使いごちそうを出しましたが、しばらくしてから悪い地主にテーブルを盗まれてしまったのです!
『きこりとテーブル』のおすすめポイント
少し頼りない正直者の主人公のきこりですが、真面目さと人柄の良さに共感を覚えます。
ごちそうが現れるテーブルの他に、金が出る不思議なロバが登場するなど、こんなものがあったらいいな、と子どもの夢が詰まった絵本です。
最後は何が出るのだろうと、ワクワクしながらページをめくることができますよ。
『あかいはねのふくろう』
作者:フェリドゥン・オラル
出版社:復刻ドットコム
発行日:2015年5月
値段:2,000円(+税)
対象年齢:幼児~
『あかいはねのふくろう』のあらすじ
鮮やかな赤い羽根をもつふくろうの夫婦に、子どもができました。
しかし、そのふくろうの子どもの羽根は全く赤くなく、空に向かって自由に飛ぶこともできません。
1人ぼっちの寂しいふくろうのもとに優しいネズミがやってきて、一緒にふくろうの羽根を赤くする方法を考え、色々と試してみるのですが……。
『あかいはねのふくろう』のおすすめポイント
ネズミがふくろうの羽根を赤くするために、赤い花びら、赤いりんご、赤い糸など、様々な赤いものを使ってみますが、なかなかうまくいきません。
ふくろうの幸せのため、ネズミが決して諦めることのない姿勢に、胸を打たれます。
美しく鮮やかな赤色で描かれた絵と、温かい友情の話に、感動する絵本です。
『ゆきのなかのりんご』
作者:フェリドゥン・オラル
出版社:復刻ドットコム
発行日:2017年2月
値段:2,300円(+税)
対象年齢:幼児~
『ゆきのなかのりんご』のあらすじ
お腹を空かせた白いウサギが、食べ物を求めに寒い雪の中を長い間さまよいます。
何もない雪の世界をさまよう中ついに、1本の木の上に、たった1つだけの赤いりんごを見付けたのです。
しかし、りんごの実がウサギには高すぎて届かないため、ウサギはネズミに手伝ってもらうという名案を思い付きました。
『ゆきのなかのりんご』のおすすめポイント
ウサギを手伝うために、ネズミのほか、キツネやクマが出てきて、4匹で力を合わせて赤いりんごを取ろうとします。
動物たちが協力し合う姿に、友情の大切さや協調性を学ぶことができます。
最後に、りんごを幸せそうに食べている4匹の動物たちを見て、優しくほっこりした気持ちになれる絵本です。
『わらいばなし20話(名作よんでよんで)』
出典:Amazon『わらいばなし20話(名作よんでよんで)』
作者:西本 鶏介
出版社:学研プラス
発行日:2017年5月
値段:1,200円(+税)
対象年齢:3歳~6歳
『わらいばなし20話(名作よんでよんで)』のあらすじ
日本や世界の、楽しくて、笑える話を20話収録しています。
収録されている20話のうち、トルコの笑い話である、『うさぎのしるのしる』も含まれています。
他にも、スウェーデンの『くぎスープ』、中国の『はなの白い黒ねこ』、ドイツの『ほらふきだんしゃく』など、世界中の“面白い”が詰まった絵本。
『わらいばなし20話(名作よんでよんで)』のおすすめポイント
トルコや日本を含む世界の話を、1冊でたくさん読むことができるのが魅力の絵本です。
トルコの笑い話を読んだ後に、日本や他の国の話も一緒に読むことで、子どもと文化や価値観の比較ができますね。
どの話も面白く分かりやすく書かれているため、子どもの読み聞かせにも最適で、学びにつながります。
トルコの絵本おすすめ人気作品【5、6歳児向け】
少し複雑な話を見たり聞いたりすることができる、5、6歳の子ども。
長めだけど、笑える内容の話を読むことで、トルコを学ぶきっかけになります。
5、6歳児向けのトルコの絵本は、合わせて4冊あります。
『ナスレディンのはなし』
作者:八百坂 洋子
出版社:福音館書店
発行日:2012年3月
値段:1,200円(+税)
対象年齢:5・6歳
『ナスレディンのはなし』のあらすじ
ナスレディン・ホジャは、トルコやイスラムの世界では有名な、機知とユーモラスに富んだ実在する人物で、この絵本の主人公です。
酔っぱらいの裁判官、兵士、金持ちのお坊さんなどに対して、独特なやり方と話術で接していきます。
ナスレディンは、一体どんな人物なのでしょう。
その人物像を明かします。
『ナスレディンのはなし』のおすすめポイント
子ども向けのイスラム文化や文学を学ぶことができる絵本で、日本とは違う世界を覗くことができます。
日本の昔話である『一休さん』など、とんち話が好きな子どもにおすすめですよ。
ナスレディンにまつわる、笑えるエピソードを読めると同時に知識もどんどん広がるので、子どもも目を輝かせて読むことができます。
『おばあちゃんはだれににているの?』
作者:フェリドゥン・オラル
出版社:復刻ドットコム
発行日:2016年9月
値段:2,300円(+税)
対象年齢:幼稚園~小学低学年
『おばあちゃんはだれににているの?』のあらすじ
少年アリーは絵を描くのが大好きで、ノートにはネコ、羊、鶏などの動物の絵がたくさん!
ある日、アリーはおじいちゃんに、おばあちゃんは誰に似ているのかと尋ねます。
「ネコに似ているかな?」「カエルかな?」などと、おばあちゃんがいろんな動物の姿になるのを想像して、アリーとおじいちゃんの議論が始まります。
『おばあちゃんはだれににているの?』のおすすめポイント
少年アリーとおじいちゃんの議論の内容に、ほっこりした気持ちになります。
おばあちゃんが動物になった写真が文章とともに載っており、それがとてもリアルで面白さがたくさん詰まった絵本です。
読んだ後、アリーやおじいちゃんと同じように、自分の家族は誰に似ているのな、と考えてみると楽しいですね。
『タイヨウのくにとツキのふね』
作者:やまぐち さゆり
出版社:株式会社KCR
発行日:2018年1月
値段:1,890円(+税)
対象年齢:5歳~
『タイヨウのくにとツキのふね』のあらすじ
1890年、実際に和歌山県串本町沖で起きた、エルトゥールル号遭難事件を元にした歴史絵本です。
日本の小さな島で暮らす主人公のヒノキチは、海は大好きだけど昔溺れた経験があって、それ以降怖くて海に入れません。
ある嵐の夜に、ヒノキチが海を見に出ると、溺れた異国の人を見付けました。
『タイヨウのくにとツキのふね』のおすすめポイント
なぜ、トルコが“親日国”と呼ばれるようになったのか、そのきっかけが分かる絵本です。
日本語だけではなく、トルコ語でも書かれているのが特徴の1つで、読むとトルコ語やトルコの文化に興味をもつようになります。
読み終わると優しい気持ちになって、トルコと日本の歴史について深く考えることができます。
『そらとぶじゅうたんでせかいいっしゅう』
作者:ステラ・ブラックストーン
出版社:ほるぷ出版
発行日:2015年7月
値段:1,500円(+税)
対象年齢:幼児~
『そらとぶじゅうたんでせかいいっしゅう』のあらすじ
おばあちゃんはトルコで、空を飛ぶ不思議なじゅうたんを1枚買いました。
じゅうたんに乗ったおばあちゃんは、世界を旅しながら、世界の国々で売ってる特産品を買い集めることにしました。
空飛ぶじゅうたんで、タイに行って、メキシコに行って……、さて、おばあちゃんは、何を買ったのでしょうか。
『そらとぶじゅうたんでせかいいっしゅう』のおすすめポイント
作者自身が、世界を一周した経験を元にして書かれた絵本です。
色鮮やかな表紙やページを子どもたちに見せると、必ず絵本に釘付けになり、自分から進んで読んでみたくなります。
おばあちゃんが行った国の特徴が分かりやすく、優しい絵で表現されているため、実際にその国に行ったような気持ちになりますよ。
トルコの絵本おすすめ人気作品【小学生以上向け】
小学生になると、社会の授業でトルコに触れる機会がありますね。
トルコの絵本を読むことで、トルコの文化や宗教を知り、学校の授業の学びもより深くなります。
小学生向けのトルコの絵本は、合わせて4冊あります。
『子どもに語る トルコの昔話』
作者:児島 満子
出版社:こぐま社
発行日:2000年11月
値段:1,600円(+税)
対象年齢:小学低学年
『子どもに語る トルコの昔話』のあらすじ
トルコの昔話を15話収録した絵本です。
『カラスととげ』、『金の糸のまり』、『聖地メッカへ行けなかったキツネ』『シカのお告げ』など、興味深い話がたくさんあります!
15話のうち、『わかっている人はわからない人に』や『まねかれたのは上着』など、ナスレディン・ホジャの笑い話も、6話含まれています。
『子どもに語る トルコの昔話』のおすすめポイント
トルコの昔話がたくさんあるので、面白いエピソードを通して、子どもにもトルコについて深く伝えることができます。
中には、『がまんの石と刀』など、トルコの宗教や暮らし、文化を学ぶことができる話もあります。
大人でも楽しく読めるので、子どもが大人になっても読み続けたいと思える絵本です。
『100リラのシトロン』
作者:八百坂 洋子
出版社:フレーベル館
発行日:2000年11月
値段:1,100円(+税)
対象年齢:小学生~
『100リラのシトロン』のあらすじ
とある3人の兄弟は、自分たちが住んでいる国のお姫様に恋をしています。
しかし、3人の兄弟はとても貧しく、ある日お姫様のために100リラを稼ごうと仕事に出る決意をします。
朝も昼も夜も一生懸命働き、100リラ以上稼いだ兄弟たちは、それぞれあるものを買いました。
それが後にお姫様の命を救うことになるのです。
『100リラのシトロン』のおすすめポイント
トルコの幸せな昔話を書いた作品。
少し長い話のため小学校以降の子ども向けです。
3人の兄弟が、それぞれお姫様のために一生懸命働く姿を見ると応援したくなり、また自分も誰かのために力を尽くしたくなります。
しかし、兄弟たちを待っていたのは意外な展開で、子どもも大人も最後まで読みたくなる絵本です。
『絵本世界の食事 トルコのごはん』
作者:銀城 康子
出版社:農村漁村文化協会
発行日:2008年1月
値段:2,500円(+税)
対象年齢:小学生~
『絵本世界の食事 トルコのごはん』のあらすじ
フランス料理、中国料理と並んで、“世界三大料理”と言われているトルコ料理の朝、昼、晩ご飯を紹介しています。
絵本を通して、トルコの人たちはどんな料理を食べて、どんな食生活を送っているのかが分かります。
トルコの家庭の台所やお店の様子、イスラム文化の生活などを、文章とイラストとともに覗いてみましょう。
『絵本世界の食事 トルコのごはん』のおすすめポイント
小学生以上向けの、トルコの食文化がよく分かる絵本です。
新鮮な野菜をたくさん取り入れ、時間をかけて作っているトルコ料理を見て、「食べてみたい!」と思うようになりますよ。
トルコ料理を実際に食べたい人たちのために、巻末にはトルコ料理のレシピも載っているので、是非ご家庭で作ってみてください。
『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』
作者:新藤 悦子
出版社:福音館書店
発行日:2007年10月
値段:700円(+税)
対象年齢:小学中学年
『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』のあらすじ
作者の新藤がトルコのヤヌック村で出会ったのは、“ゼーラ”という名前のおばあさんです。
ゼーラおばあさんは庭でお茶をしながら、新藤にイスラームの暮らしについて、色々と教えます。
その1つにイスラム教の聖地、“メッカ”に巡礼したときの話もあり、それは、とても新鮮な話でした。
『トルコのセーラおばあさん、メッカへ行く』のおすすめポイント
ゼーラおばあさんが語るエピソードを通して、イスラム教や、聖地“メッカ”の話を、優しく学ぶことができる絵本です。
イスラム教になじみがない子どもにも、理解しやすい文章で書かれています。
イスラム教を知ることでトルコについてより深く勉強ができるので、読んだ後は子どもにどんな話だったか質問してもいいですね。
トルコの絵本は乳児から小学生まで人気!選び方は?
トルコの絵本を選ぶポイントを3つにまとめています。
是非、参考にしてみてください。
トルコの絵本の選び方①お話が面白い絵本
トルコには、ナスレディン・ホジャの笑い話など、面白くて、楽しい話がたくさんあります。
読んで面白い話は、最後まで読みたい、他の話も読んでみたいという読書欲につながります。
また、楽しいという感情は記憶にも残りやすいですね。
トルコの絵本の選び方②絵が分かりやすい絵本
遠い国の話や文化について、理解することが難しい、イメージしづらいと思う子どももいますよね。
そんな子どもには、トルコの人々が普段食べているものや身に付けている衣装、町並みなど、特徴がしっかり現れている絵本がおすすめです。
カラフルで鮮やかなイラストで描かれていると、分かりやすいですね。
トルコの絵本の選び方③学びになる絵本
トルコの文化や宗教、特にイスラム教を学べる絵本を読むことで、世界史につなげることができます。
トルコの“親日国”と呼ばれる背景を知る、日本とトルコの歴史についての絵本もおすすめです。
読むと、絵本を持ってトルコに行きたくなりますね。
【トルコの絵本まとめ】トルコの絵本で世界を学ぼう!
トルコの絵本をご紹介しました。
テレビで“トルコ”という国の名前を聞いたことはあるけれど、あまりよく知らない、という子どももいますよね。
トルコに関する面白い絵本は多く、トルコをよく知らない子どもにも分かりやすく、楽しめるように書かれています。
中には、文化、食事、宗教など、学びになる絵本もたくさん!
是非、トルコの絵本を子どもと一緒に読んでみてください。
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