あらすじ・解説

【金のガチョウ】グリム童話・金のガチョウのあらすじ内容・結末から教訓、原作についても解説!おすすめ絵本も紹介

金のガチョウ

『グリム童話・金のガチョウ』をご存じですか?

絵本の読み聞かせはもちろん、歌いながら演じるオペレッタのような、子どもたちの劇でもよくつかわれる有名な童話です。

登場人物がおおく、あらすじが簡単で、意味が分かりやすいので、劇にしやすいのかもしれませんね。

この記事では、『グリム童話・金のガチョウ』のあらすじと内容、意味、作者、ストーリーから、結末、教訓や考察までお伝えしたいと思います。

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グリム童話・金のガチョウの登場人物をご紹介

グリム童話・金のガチョウの登場人物をご紹介します。

末息子:みんなにバカにされているけれど、親切で心のやさしい子
末息子の二人の兄さん:末息子のことをバカにしています。お腹を空かせたこびとを助けませんでした。
こびとのおじいさん:末息子と二人の兄さんが森で出会います。お腹を空かせています。
宿屋の三姉妹:金のガチョウに興味津々。金の羽を取ろうとします。
牧師さん:金のガチョウを持った末息子にくっついて歩いていた三姉妹を心配してやってきます。
教会で働く男:牧師さんを探してやってきて、自分もくっついてしまいます。
お百姓さんたち:行列を見て心配してやってきて、くっついてしまいます。
お姫様:真面目過ぎて一度も笑ったことがありません。
王様:笑ったことがないお姫様を心配しています。
ワインをたくさん飲む男:王様に酒蔵いっぱいのワインを飲み干す男を連れてこいと言われたときに、森で出会います。
パンをたくさん食べる男:王様に山のようなパンを食べる男を連れてこいと言われたときに、森で出会います。
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グリム童話・金のガチョウのあらすじ内容

金のガチョウ

むかしむかし、三人兄弟がいました。

上の二人は利口でしたが、末息子はとんまと言われ、家族にバカにされていました。

ある日、兄さんが木を伐りに行くとこびとのおじいさんがやってきて、パンケーキとワイ上のンを分けてくれないかと頼みます。

でも兄さんは分けてあげません。

兄さんは、こびとの仕返しで手にけがをして帰って行きます。

下の兄さんも、同じことをして足にけがをします。

そこで、末息子も森に行かせてほしいと頼みます。

おかあさんは古いケーキと、酸っぱいビールしか持たせてくれませんでした。

兄さんたちと同じように、こびとに出会った末息子は、やさしいので気持ちよく食べものを分けてあげます。

すると不思議なことに、古いケーキはふわふわなたまごのケーキに、酸っぱいビールは上等のワインに変わっていました。

「おまえはやさしくて親切だから幸せにしてやろう」

こびとはそう言って一本の木を切り倒すように言います。

末息子が言われた通りにすると、そこには体中の羽が金で出来たガチョウがすわっていました。

金のガチョウをかかえて、宿屋に泊まった末息子。

宿屋の三姉妹が金色の羽を抜こうとすると、つぎつぎに手がくっついてしまいます。

朝になると、末息子は三姉妹がくっついているのも気にしないで、金のガチョウを抱えてどんどん歩いていきます。

「そこのむすめさんたち、若い男を追いかけるとは何事ですか」

むすめさんたちを引き離そうとした牧師さんもくっついてしまいます。

牧師さんを探しに来た、教会で働く男もくっついてしまいます。

「たすけて!」と言われてやってきたお百姓さんたちもくっついてしまいます。

金のガチョウと8人の行列は王様の住む町へやってきました。

王様の娘のお姫様は真面目すぎて一度も笑ったことがありません。

困った王様は、お姫様を笑わせることが出来たらおむこさんにするという、おふれを出していました。

そこへ、金のガチョウの行列がやってきて、お姫様は思わず大笑い。

末息子は、お姫様をおよめさんにほしいと言います。

ところが、お姫様を末息子と結婚させたくない王様は……。

グリム童話・金のガチョウの最後の結末は?

王様は、結婚の条件として、いくつもの無理な問題を出します。

その問題の全てに、末息子はこびとの助けを借りながら、こたえていきます。

最後に、こびとが作ってくれた「陸でも水の上でも走れる船」に乗っていくと、王様はやっとお姫様との結婚を許してくれました。

末息子はお姫様と結婚して、王様がなくなったあとは、この国の王様になってお姫様と幸せに暮らしました。

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グリム童話・金のガチョウの意味・教訓、伝えたいことは?

金のガチョウ

『金のガチョウ』の教訓は、

「物事は考え過ぎずに行った方が、うまくいくこともある」

と言うことです。

末息子は、物事をあまり深く考えません。

兄二人が木を伐りに行って、けがをした森になんの躊躇もなく入っていき、母親の意地悪のように感じられる粗末な弁当を恥じらうこともなく、こびとに分け与えます。

このことが、結果的に王様になるきっかけになるのです。

物語の途中でも、いくつもそのような場面が出てきます。

例えば、宿屋で三人の娘がくっついているガチョウを、何も気にしないで抱えてどんどん歩いて行ってしまいます。

途中で、くっついている人が増えても全然気にしていません。

くっついている人たちの困惑ぶりと、末息子の無神経さ。

そのコントラストがおかしくて、お姫様は大笑いしたのかもしれないですね。

結果的に、末息子は大した苦労もなく、王様になってしまうのです。

また、家族や社会に疎外されていたものが、こびとを助けるという善い行いによって、幸運を掴んだという物語でもあります。

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グリム童話・金のガチョウの原作・初版は?作者、国や時代についても解説

金のガチョウ

『金のガチョウ』などがおさめられている『グリム童話集』は、グリム兄弟によって書かれました。

と言っても、グリム兄弟がストーリーを考えたわけではなく、その当時、すでにヨーロッパで広く語り継がれてきた物語をアレンジしたものでした。

1812年に初版が発売されます。

その時、兄のヤーコプ27歳、弟ヴィルヘルムは26歳という若さ。

この時代、アメリカの独立戦争やフランス革命が起こり、ドイツでも「自国独自のものを作り出していこう」と言う機運が高まっていました。

しかし、この初版は子供向けなのか大人向けなのかわかりにくい文体だったため、あまり売れませんでした。

そこで、第二版ではもうひとりの弟、ルートヴィヒが挿絵をつけ、少しずつ一般に受け入れられていきました。

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グリム童話・金のガチョウにまつわる都市伝説や疑問について考察

金のガチョウ

『グリム童話・金のガチョウ』について、都市伝説は特にないようですが、気になる点があります。考察してみましょう。

グリム童話・金のガチョウはなぜこのような結末になったのか?

『グリム童話・金のガチョウ』をよんで、まず気になるのは、3人兄弟の母親のひどい差別ではないでしょうか。

兄さん二人には卵入りの美味しいケーキと上等なワインを持たせるのに、末息子には卵も入っていない古いケーキと水か酸っぱくなったビール。

原作では、「灰と水をこねて焼いたケーキ」になっています。

灰と水をこねて焼くとケーキになるのか?

そもそもそれは食べ物と言えるのか?

時代的背景もありますが、虐待ともいえる酷い扱いに暗澹とした気分になります。

末息子は、あまりものを深く考えません。

あるいは、ひどい扱いから精神的に解放されるために、感覚を麻痺させていたとさえ考えられます。

そして、自分の良いと思うことをやり、行きたいところへ行くことによって、大きな幸せを手に入れます。

他人の手助けを借りることにも躊躇しません。

みんなからバカにされていた末息子は、期待されてなかったからこそ、自由に行動し、幸せを手にすることが出来たと言えます。

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グリム童話・金のガチョウのおすすめ絵本を紹介

金のガチョウ

『グリム童話・金のガチョウ』の日本語訳の絵本を二冊、ご紹介します。

どちらも、原作に忠実ながら、それぞれの持ち味を生かした世界観を展開している絵本です。

『金のガチョウ』

金のガチョウのおすすめ絵本

画像引用:Amazon.co.jp

作者:矢川澄子(再話)・ささめやゆき(絵)
出版社:教育画劇
発行日:2001年7月10日
値段:1200円+税
対象年齢:幼児から

『矢川澄子・ささめやゆき』のおすすめポイント

日本人の再話、日本人の絵による絵本。

末息子のことを「とんまのトンちゃんとよばれていました」と呼び名も日本風にアレンジ。

まるで日本昔話のような表現もおおく、親近感をもって読みすすめられます。

ラフな感じがする絵も、表情が豊かで、体の動きもデフォルメ気味に描かれています。

その絵のお陰で、金のガチョウを持ったトンちゃんにくっついて右往左往する様子も、面白おかしく、状況がよく伝わります。

『金のガチョウ』

金のガチョウのおすすめ絵本

画像引用:Amazon.co.jp

作者:バーナデット・ワッツ
出版社:BL出版
発行日:2008年10月25日
値段:1500円+税
対象年齢:幼児から

『バーナデット・ワッツ』のおすすめポイント

繊細な絵で、丁寧に描きこまれた絵本。

森の秋の様子も美しく描かれています。

三兄弟の服装も、下に行くにつれて粗末なものになっていき、兄弟の扱いの差が、視覚的に表現されています。

末息子が、こびとだけでなく森の動物たちにもケーキを分け与えていたこともわかります。

金のガチョウが木の中で眠っていたり、最後に王様になった末息子に、ガチョウにくっついて行列になっていた人たちが手を振っていたりします。

すみずみまでよく見ることで、いくつもの発見があり、こころがあたたかくなる絵本です。

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グリム童話・金のガチョウのまとめ

金のガチョウ

『グリム童話・金のガチョウ』は、ユーモラスな行列の印象の強い童話ですが、家族に疎外されているものが、その個性を活かしてチャンスを掴むという、ストーリーでした。

わかりやすい話なので、英語で書かれているものにチャレンジするのも、勉強になるかもしれませんね。

読んだことのない方も、以前読んでうろ覚えの方も、是非もう一度『グリム童話・金のガチョウ』を手に取って、読んでみてください。

新たな面白さがきっと見つかるはずです。

この記事を書いた人
writer_mametako

二十数年勤務実績ありの元保育士ライターまめたこです。
仕事をしながら育てた二男一女はもう大きくなってしまいました。
子どもたちと絵本を読んだ日々を懐かしく思い出しながら、記事を書いています。毎日忙しいパパママと子どもたちが、絵本を読んでゆっくりできる時間をもつサポートが出来たら、とても幸せです。

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