
小さな子どもを前にすると思わずやってしまう手遊び、「いないいないばあ」。
「いないいなーい」と隠した手のひらから、「ばぁっ」と顔が出す遊びは、まるで魔法のように子どもに笑顔を生み出します。
いないいないばあを主題とした絵本や作品はたくさんありますが、1967年に発行された本書は、長きに渡り多くの人々に笑顔を与えてきました。
発行から50年以上たった現在も、赤ちゃんに初めて読み聞かせたい絵本として高い人気を得ています。
今回は、あかちゃん絵本のベストセラーである「いないいないばあ」の内容について改めて掘り下げながら、実際に絵本を読んだ方の感想や口コミをご紹介いたします。
『いないいないばあ』(1967)とはどんなお話【概要とあらすじを紹介】
ベストセラーとされる作品であるほど、具体的な内容はどこかおぼろげという事はありませんか?
発行から50年以上に渡り多くの人々に愛されてきた絵本、いないいないばあの内容を改めて確認してみましょう。
『いないいないばあ』(1967)の概要
イラスト:瀬川 康男
出版社:童心社
発行日:1967/4/15
価格+税:770円
『いないいないばあ』(1967)のあらすじ
「にゃあにゃが、ほら、いないいない…」
ページをめくると、ぱっちりとしたお目目のねこが「ばぁ」と姿を現します。
次はくまさん、そしてネズミさんやキツネさんと、登場するのは子どもが大喜びの動物たち。
最後に「いないいないばあ」と登場するのは、のんちゃんというかわいい女の子です。
発売から50年、発売部数600万部を超える、日本で一番売れているあかちゃん絵本。
『いないいないばあ』(1967)の内容と要約
いないいないばあは、赤ちゃんと一緒に楽しむことのできる絵本の代表作とも言える一冊です。
シンプルな文章とイラストには、作者のあかちゃん絵本への熱い想いが込められています。
要約1.あかちゃんのための文学
「一体どうやってあかちゃんとコミュニケーションを取ればいいの?」
初めてあかちゃんを迎えるお母さん、お父さんの中には、喜びの一方でそのような不安を抱えたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
作者である松谷みよ子さんは、「あかちゃんの文学」を作ろうという想いからこの絵本を誕生させたと言われています。
「絵本がぼろぼろになるまで繰り返し楽しんだ」という声も多く寄せられる本書には、あかちゃんを喜ばせるためのきちんとした理由が組み込まれていることを感じずにはいられません。
要約2.子どもの喜ぶ繰り替えしのフレーズ
幼い子どもの心を捉えるのが、分かりやすく耳馴染みの良い言葉の繰り返しです。
「いないいないばあ」という言葉の響きは、まだ発語のままならない赤ちゃんの心さえも捉えて離しません。
大人が「いないいなー…い」と力を入れて読むほどに、赤ちゃんはきゃっきゃと声を出して笑ってくれるでしょう。
「初めての絵本にどんな絵本を選んで良いか分からない」「長い読み聞かせは苦手」という方にも、ぜひおすすめしたい一冊です。
要約3.生き生きと描かれるキャラクター
いないいないばあのイラストを手掛けるのは、絵本に関する様々な受賞歴を持つ瀬川康男さんです。
その中でも、ロングセラーとなるいないいないばあは瀬川氏の代表作となっています。
登場する動物たちは、どれも生き生きとした表情で描かれているものばかり。
どれも「いないいない…」のしぐさを思わず真似したくなってしまう愛らしさに溢れています。
『いないいないばあ』(1967)の口コミ・評判

口コミ・評判:★★★★★
何度か読んでいるうちに、私が「いないいない…」と言うだけで、娘がわくわくとした表情を見せるようになりました。
気付けば娘一人でもページをめくりながら楽しんでいます。

口コミ・評判:★★★★★
生後5か月の娘のだいすきな絵本です。
「いないいないばぁ」という声の出し方や、ページのめくり方を変えて何度も楽しんでいます。
初めての読み聞かせに選んで良かったなと思いました。

口コミ・評判:★★★★
「ばぁっ」の時の息子の笑顔にこちらまで嬉しくなります。
最初は読み聞かせが少し気恥ずかしかったのですが、今では力いっぱい読んでしまっています(笑)
いないいないばあを読む時間が、息子との大切なひとときになりました。
『いないいないばあ』(1967)の主題・テーマは?
お母さんやお父さんを含む、たくさんの大人たちから高評価を得ている絵本、「いないいないばあ」。
絵本に込められたテーマからは、多くの人に愛されてきた理由を知ることができます。
あかちゃんと家族に笑顔を届ける
いないいないばあのページを開くその時間には、赤ちゃんと共に、大人たちの笑顔が溢れています。
絵本と赤ちゃんの間だけでなく、周囲の大人も交えた心の交流を感じられることが、ベストセラーとされる理由のひとつでもあります。
はじめての読み聞かせ、お出かけ先の絵本タイム、寝る前のひとときと活躍するシーンも家族によって様々です。
何度も繰り返し読むことができる絵本は、子どもの成長と共に素敵な思い出を積み重ねてくれることでしょう。
あかちゃんのために生まれた絵本
「松谷みよ子のあかちゃん絵本」というサブタイトルがあるように、いないいないばあは、あかちゃんのために生み出された作品です。
内容からイラストにいたるまで、あかちゃんを惹きつけ、楽しませる要素が随所に散りばめられています。
お母さん、お父さんにとっては、1冊あればあかちゃんを笑顔にできるという、まさに「使える絵本」であるとも言えるでしょう。
21cm×18.6cmと、自分でページをめくりたい小さな子どもに最適な大きさであることも人気のひとつ。
ファーストブックにぴったりのあかちゃん絵本は、本書を含め全9冊のシリーズ品となっており、出産祝いのプレゼントをお探しの方にもおすすめです。
子どもの絵本の世界を広げる
あかちゃんが初めて出会う絵本として支持されている「いないいないばあ」は、絵本を読むことの喜びを子どもに伝える一冊です。
ページをめくりながらストーリーを追うワクワク感は、絵本だからこそ感じられる喜びですよね。
「くまさん」「にゃあにゃ」「いないいない…」と、イラストを指さしながらひとつずつ言葉を覚えていくこともできます。
いないいないばあをきっかけに、他の絵本へとその世界は更に広がっていくことでしょう。
【ネタバレあり】『いないいないばあ』(1967)の感想とレビュー
大人もあかちゃんも笑顔にしてくれる「いないいないばあ」は、親子の心の交流を生み出してくれる絵本です。
その喜びの体験を元にした口コミや絵本への信頼感は、多くの人の間で語り継がれています。
兄弟愛を感じた我が家の大切な一冊
お兄ちゃんとなった息子が妹に初めて読んでくれた絵本です。
私が息子に読んでいたように、「ばぁっ」と言っては娘を喜ばせています。
そのたびに私を振り返って「赤ちゃんが笑ったね」という姿に嬉しくなる想いです。
赤ちゃんのお出かけに欠かせない絵本
文字もページも少ない絵本なので、小さな子どもでもあっという間に読み終えてしまいます。
その分子どもが絵本に向ける集中力は高く、娘は表紙のくまさんのキャラクターが大好きになりました。
お出かけ先でも絵本を見せれば泣き止んでくれるので、今では持ち運んでいる大切な一冊です。
親から娘へ、そして孫へ
もう20年以上前に娘に読み聞かせていた絵本。素朴な絵柄とユニークなキャラクターが何年経っても色あせません。
「いないいないばあ」と言えばやっぱりこの絵本だなとしみじみ感じます。今は孫に読み聞かせてやるのが一番の楽しみです。
『いないいないばあ』(1967)は、こんな方におすすめ!
「あかちゃんが初めて出会う絵本」として高く支持されているいないいないばあは、あかちゃんと絵本の世界を楽しみたいという親御さんにぜひおすすめしたい一冊です。
あかちゃんを笑顔にするいないいないばあは、子どもに絵本の楽しみを伝えるだけでなく、読み聞かせすることの喜びを大人に教えてくれます。
あかちゃんがお座りできるようになったなと思ったら、自分のひざの上に乗せ、ぜひ一緒にいないいないばあのページを開いてみてください。
そこには次の世代に語り継いでいきたい、絵本が作り出す豊かな時間が待っていることでしょう。