
卒園式を間近に控え、春の訪れを感じ始めるこの季節。
子どもの小学校入学を前にした保護者の中には、喜びとともに不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
心が不安定になるのは、生活ががらりと変わる子どもも同じこと。
今回は、そんな親と子どもへおすすめの一冊『しょうがっこうがだいすき』をご紹介します。
現役小学生から送られる16のアドバイスは、どれも胸に響くものばかり。ぜひ子どもと一緒に読んでみて下さいね。
『しょうがっこうがだいすき』とはどんなお話【概要とあらすじを紹介】
現役小学生ういさんが綴った『しょうがっこうがだいすき』は、もともとは100部限定で自費出版された一冊です。
地元メディアで取り上げらると、就学前や小学生の子ども持つ親御さんの間であっという間に評判に。
2019年には、多くの人に読んでもらいたいとの想いから、えがしらみちこさんのイラストで出版されることになります。
映画化された『ビリギャル』の著差である坪田信貴氏と、作者ういさんの対談も小冊子で付録となっており、子育てのヒントがたくさん詰まった一冊です。
『しょうがっこうがだいすき』の概要
イラスト:えがしらみちこ
出版社:学研
発行日: 2019/4/23
価格+税: 1,540円
『しょうがっこうがだいすき』のあらすじ
小学2年生の先輩から、これから小学生になるみんなへと送られるプレゼント。
それは、小学校生活を楽しく送るための、16のアドバイスです。
著者は、当時小学2年生のういさん。イラストは、有名絵本作家えがしらみちこさんが手掛けました。
不安とわくわくで胸がいっぱいのお子さんにぴったりの、読み応えのある一冊。
『しょうがっこうがだいすき』の内容要約
『しょうがっこうがだいすき』は、小学生のういさんが、自分が小学校に上がる前と現在の生活を思い返しながら綴った一冊です。
アドバイスは、全部で16こ。そのどれもが、現役小学生ならではの視点で描かれた内容となっています。
ここでは、そのアドバイスの内容について詳しく紹介していきます。
要約1.勇気を出して仲間を増やそう
「小学校で仲の良いお友だちができるかな…」という想いは、就学する本人だけでなく、保護者も抱える不安のひとつではないでしょうか。
絵本の中でういさんは、「ゆうきをだして、おともだちにこえをかけてみよう」とアドバイスしています。
初めてのお友だちに声をかけるのは、最初はちょっと勇気がいる事。
でもそれは、みんなが同じ気持ちである事など、実際の小学生が言うからこそ説得力がある内容となっています。
要約2.一生懸命に、やろう
国語に算数、図工に音楽、そして体育と、小学校に入るとたくさんの教科を学ばなければなりません。
本を読むのは好きでも、数字は苦手な子。
絵を描くのは得意でも、走るのはいつも最後になってしまう子など、子どもによって個性は様々ですよね。
そんな違いについてもういさんは「いっしょうけんめいやることがだいじ」と語り掛けています。
一番になることだけが大切ではないという気持ちは、お友だちに対する優しさへも繋がっていくことでしょう。
要約3.難しいと思うことは、練習しよう
小学校に入ると、字を書くことや計算すること、運動などを繰り返し勉強することになります。
一度やってみて「苦手」「できない」と感じた事に対し、ういさんは「つぎまでにれんしゅうしておこう」と語り掛けています。
ひらがなの読み書きや、鉄棒や縄跳びといった簡単な運動など、苦手だと思うことを入学前に練習しておく、良いきかっけにもなりますね。
『しょうがっこうがだいすき』の口コミ・評判

口コミ・評判:★★★★☆
著者が小学生の女の子なので、その目線に大人もはっとさせられます。子どもは入学してからこんなことに悩んだり、不安になったりするんだなと改めて感じました。入学前の姪っ子へプレゼントするのが、今から楽しみ。

口コミ・評判:★★★★☆
娘はもう小学校3年生になるのですが、入学前にこの本を読んであげたかった!と思いました。子どもだけでなく、親も一緒に読むのが何よりおすすめ。小学校に関するアドバイスを色々してあげられると思います。

口コミ・評判:★★★★★
勉強や宿題のことにも書かれており、今の時代に沿った絵本だなという印象。年長の孫にプレゼントしたのですが、小学校入学がとても楽しみになったようです。
『しょうがっこうがだいすき』の主題・テーマは?
発売前から多くの新聞やテレビ番組で取り上げられた『しょうがっこうがだいすき』。
多くの読者の共感を呼んだその秘密は、一体どこにあるのでしょうか。
小学校2年生が自分で考え、書き上げたメッセージ
本書が多くの人々に支持される理由のひとつは、小学2年生の作者が実際に体験し、考えた中で生まれたメッセージにあると言えるでしょう。
「小学校への不安がなくなるように」「小学校で困ることがないように」
そして何より、「小学校がもっともっと楽しくなるように」との思いでういさんが送るアドバイスは、入学前の子どもの心にまっすぐ届いていきます。
小学校の生活をイメージすることで、入学前の子どもたちを、わくわくとした気持ちでいっぱいにしてくれる一冊です。
子どもへ向けられたアドバイスは親の心にも響く
小学校入学前は、子どもよりも親の方が、入学後の生活に不安を抱えることがあります。
とくに、初めてのお子さんが小学校に入学する場合には、その不安は大きなものとなるでしょう。
本書は入学前のお友だちに向けて送られた絵本ですが、子ども目線で送られるアドバイスは、親にとっても参考になるものばかりです。
子どもと一緒に読めば、親子で入学に向けて、心の準備を進めていくことができますね。
えがらしゆみこさんの優しいイラスト
ういさんのアドバイスをイラストで表現するのは、絵本作家のえがらしゆみこさんです。
『はるいろさんぽ』や『きょうもうれしい』などの代表作のように、本書の表紙でも、女の子の嬉しそうな笑顔がいきいきと描かれています。
教室で少し不安な様子の女の子や、がんばって走る男の子など、絵本の中の子どもはどれも親近感を覚えるものばかり。
入学に向けて緊張感を持つ子どもたちの心を、ほっと和ませてくれる仕上がりとなっています。
【ネタバレあり】『しょうがっこうがだいすき』の感想とレビュー
小学生のういさんが書いた『しょうがっこうだいすき』には、就学前のお子さんを持つ方からの感想が数多く寄せられています。
TV番組でも話題になったほど、反響の大きかったこの一冊。ここでは、その感想の一部をご紹介します。
可愛いだけじゃない、ためになる絵本
テレビで話題になっていたので興味を持ち、この春小学生になる娘と読んでみました。
子ども目線でお話が進むので、小さな子どもでもすんなりと受け入れられる内容だと思います。
小学校への準備として「ひらがなを覚えておこう」というのは少しびっくりしましたが、今はそれくらいでちょうどいいのかも。
実際に、この本は全てひらがなで書かれているので、子どもと読んでいくうちにひらがなの勉強にもなります。
小学校への入学は、親も子も、ワクワク感とともに不安もいっぱい。娘はこの本を読んで、小学校へ行くのが楽しみになったようです。
イラストも可愛らしいので、入学前のプレゼントにもぴったりですよね。
小学校への準備のために親子で読みたい
「小学校はこういうところなんだよ」ということを、小学2年生のういちゃんが教えてくれる絵本。
この春、小学1年生になる娘のために買ったのですが、これは親にとってもためになる本だなと思いました。
子どもにとって、小学校入学前の不安やドキドキは、きっと大人が思っている以上。その悩みについて、親が把握しておくためにもぴったりじゃないかな。
えがしらみちこさんのイラストも、ほんわかと優しい雰囲気で、娘と一緒にゆっくりと読み進めることができました。
坪田さんとういちゃんの対談が書かれた付録の小冊子も、とても読みごたえがあっておすすめですよ。
小学1年生の子どもにもおすすめ
就学前の子どもに向けて出版された本ですが、現在小学生の子どもにもおすすめだと思います。
小学校は、今までいた保育園や幼稚園とはまるで別の世界。
その違いについて、小学2年生のういちゃんがアドバイスしてくれるから、とても説得力があるんじゃないかな。
今現在、小学校生活に不安を持っているようなお子さんにも、きっと良い指針になると思います。
文章もひらがなで書いてあるので、就学前の準備をしたいというお子さんにもぴったりの絵本です。
『しょうがっこうがだいすき』は、こんな方におすすめ!
小学校入学を控え、新生活への不安と期待が入り混じる、この時期。
『しょうがっこうがだいすき』は、入学を控えた子どもと、その保護者へおすすめしたい一冊です。
今は不安で胸がいっぱいの子どもでも、ランドセルを背負った表紙の女の子のように、眩しい笑顔で春を迎えることができるでしょう。