庭や公園、散歩道などでよくみる、草花や植木鉢。
植物は、子どもにとっても大人にとっても身近な存在です。
植物の絵本には、植物の成長を描いた絵本や、植物を育てる絵本、植物の物語、庭の植物を紹介する絵本など、植物に親しめる絵本がたくさん。
今回は、植物の絵本のおすすめ人気作品を年齢ごとに分けてご紹介します。
読んでみたい1冊がきっと見つかりますよ。
植物の絵本おすすめ人気作品【3歳・4歳向け】
ここでは、3歳〜4歳のお子さんに向けておすすめしたい、植物の絵本の人気作品をご紹介します。
植物に興味がわいてくる絵本ばかりなので、読み聞かせの候補にぜひ、ご覧ください。
『はちうえはぼくにまかせて』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:ジーン・ジオン(作)/マーガレット・ブロイ・グレアム(絵)/森 比左志(訳)
出版社:ペンギン社
発行日:1981年
価格:1,200円+税
対象年齢:読んであげるなら 3歳から
『はちうえはぼくにまかせて』のあらすじ
お父さんの仕事が忙しいため、夏休みに旅行に行けないトミーは、近所の人びとから鉢植えを預かるアルバイトを始めます。
トミーのお世話のおかげで、鉢植えの植物たちはグングン成長。
夏休みの終わりには、素敵になった鉢植えに近所の人びとが笑顔になり、お父さんはトミーに嬉しいことを伝えてくれます。
『はちうえはぼくにまかせて』のおすすめポイント
鮮やかな色使いで描かれた植物たちにワクワクさせられる絵本。
好きなことに真正面から向き合い、豊かな発想を持ち、自分でものを考え行動するトミー。
その様子は、お子さんにとって刺激になるでしょう。
読みきかせてあげると、きっと、植物を育ててみたくなりますよ。
『たべられるしょくぶつ』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:森谷 憲(文)/寺島 龍一(絵)
出版社:福音館書店
発行日:1972年3月1日
価格:900円+税
対象年齢:読んであげるなら 4歳から/自分で読むなら 小学低学年から
『たべられるしょくぶつ』のあらすじ
身近な野菜たちが、それぞれどのように育っていくのか、その成長過程を描きます。
野菜の葉や茎、実、種、根など、わたしたちが色々な部分を食べているということをおもしろく教えます。
『たべられるしょくぶつ』のおすすめポイント
野菜たちがどのように野菜に育っていくか、その過程が鮮やかな絵と文章を通して学べる絵本です。
お子さんと読みながら、ふだん食べている、あるいは家や幼稚園などで育てている野菜と比べてみると楽しめます。
食べ物のありがたみや親しみも湧くので、食育にもおすすめですよ。
『たねがとぶ』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:甲斐 信枝(作)/森田 竜義(監修)
出版社:福音館書店
発行日:1993年4月10日
価格:900円+税
対象年齢:読んであげるなら 4歳から/自分で読むなら 小学低学年から
『たねがとぶ』のあらすじ
たねを散らして移動し、分布を広げていく、植物。
さやの弾力でたねを飛ばすもの、綿毛を風で飛ばすもの。
身近な雑草をとりあげながら、たねを散らすための工夫を楽しく描いています。
『たねがとぶ』のおすすめポイント
野の花、雑草たちの種の飛ぶ様子が、美しく写実的な絵と丁寧な文章で描かれた絵本。
見たことはあるけれど名前は知らないような植物たちが登場します。
愛情をもったまなざしで描かれた植物たちは子どもだけでなく、大人をも魅了します。
読むと、草花をもっとよく観察してみたくなりますよ。
『ざっそう』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:甲斐 信枝
出版社:福音館書店
発行日:1976年4月1日
価格:900円+税
対象年齢:読んであげるなら 4歳から/自分で読むなら 小学低学年から
『ざっそう』のあらすじ
よもぎ、しろつめくさ、はこべ、きらんそう……。
勝手気ままに生えているようにみえる、雑草。
実は、お互いに激しく生存競争をしながら、必死に生きています。
『ざっそう』のおすすめポイント
雑草として扱われる草花たちが必死でたくましく生きる姿が描かれた絵本。
お話のような文章でかかれているため、図鑑ではまだ難しく感じるお子さんに読み聞かせてあげるのもおすすめです。
いつも見かける草花の名前がわかると、親子で歩く散歩道がより楽しくなりますよ。
『こけこけコケコッコー』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:にしはら みのり
出版社:PHP研究所
発行日:2017年5月12日
価格:1,300円+税
対象年齢:4・5歳から
『こけこけコケコッコー』のあらすじ」
お散歩に出かけた、カエルのケロロと苔のにわとりのコケコッコー。
途中で、ジャゴケのヘビくん、ギンゴケのギンばあちゃん、コスギゴケのスギコさんたちに出会い……。
『こけこけコケコッコー』のおすすめポイント
実際のコケの特徴が活かされたキャラクターたちが登場する、コケの特性がよくわかる絵本。
読み聞かせを通じて、親子いっしょに読むのがおすすめです。
みずみずしく描かれた緑のコケの世界に想像をかきたてられて、足元の小さな世界の冒険を楽しめますよ。
植物の絵本おすすめ人気作品【5歳・6歳向け】
ここでは、5歳〜6歳のお子さんにおすすめしたい、植物の絵本の人気作品をご紹介します。
『じめんのうえと じめんのした』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:アーマ・E・ウェバー(文・絵)/藤枝 澪子(訳)
出版社:福音館書店
発行日:1968年7月20日
価格:1,000円+税
対象年齢:読んであげるなら 5・6歳から/自分で読むなら 小学低学年から
『じめんのうえと じめんのした』のあらすじ
ニンジンやトウモロコシ、じゃがいもなど、よく目にする植物。
植物たちが地面の上と下でどんな役割を果たすのか、知っていますか?
地面の上では空気や日光、地面の下では養分や水を取り込んで栄養を作っています。
そして動物たちは植物を食べて、栄養をとっています。
『じめんのうえと じめんのした』のおすすめポイント
動物や植物が地面の上と下を上手に使い分けて生きる様子がわかりやすく描かれた、科学の絵本。
大木が根を張る様子、ニンジンやじゃがいものできる様子など、ふだんは見られない地面の下の様子。
植物がなければ動物も生きられないという、自然界の生きもののつながりも教えてくれます。
見てわからない自然界の世界はきっと、お子さんの好奇心を刺激してくれますよ。
『ざっそうの名前』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:長尾 玲子
出版社:福音館書店
発行日:2013年4月15日
価格:1,100円+税
対象年齢:読んであげるなら 5・6歳から/自分で読むなら 小学低学年から
『ざっそうの名前』のあらすじ
夏、おじいちゃんの家に遊びに行った太郎くんは、庭にきれいな花を見つけました。
おじいちゃんは、それはヒメジョオンっていう花だと教えてくれます。
庭に生えている雑草の名前を、おじいちゃんはひとつずつ教えてくれました。
『ざっそうの名前』のおすすめポイント
草花の特徴がみごとにとらえられた美しい刺繍とともに、雑草たちの名前を教えてくれる絵本。
雑草について説明するおじいちゃんと太郎くんのやりとりにも心あたたまります。
お子さんは草花の名前を楽しく知ることができ、大人は、こまやかで美しい刺繍を楽しめます。
読み聞かせにおすすめしたい1冊です。
『ナナコのキッチンガーデン』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:はせがわ かこ
出版社:講談社
発行日:2018年6月21日
価格:1,400円+税
対象年齢:幼児、小学生
『ナナコのキッチンガーデン』のあらすじ
トマト、なす、きゅうり、ほうれん草、ピーマン……。
ナナコは、おばあちゃんの庭にある野菜畑、「キッチンガーデン」のお手伝いをすることになりました。
畑の土の準備、タネまき、お手入れなど、おばあちゃんに教わりながら野菜を育てていきます。
そして、収穫を迎えます。
『ナナコのキッチンガーデン』のおすすめポイント
「よみきかせお仕事えほん」シリーズの1冊。
野菜が成長していく姿がよくわかり、成長していく過程で新たな発見、新たな仕事に出会っていきます。
畑仕事の大切さや素晴らしさ、そして生きものの素晴らしさ、食べることの大切さを学ぶことのできる絵本です。
読むと、きっと庭仕事をはじめたくなりますよ。
『草花とともだち』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:松岡 達英(構成)/下田智美(文・絵)
出版社:偕成社
発行日:2004年1月
価格:1,500円+税
対象年齢:小学校低学年から
『草花とともだち』のあらすじ
春の、ある朝。
野山に咲いた色とりどりの草花と遊ぶ、女の子と森の動物たち。
名前や特徴、料理や遊びなど、草花について紹介していきます。
『草花とともだち』のおすすめポイント
「しぜんとともだちになろう」シリーズの5巻目で、草花に親しめる工夫がたくさんつまった絵本です。
草花の絵はくわしく描かれ、特徴もかかれていて図鑑のような情報量。
草花たちと友達になって遊ぶというストーリーは、子どもにとって親しみやすくなっています。
春のお散歩のお供に、おすすめしたい1冊です。
『庭のたからもの』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:大野 八生
出版社:小学館
発行日:2017年1月26日
価格:1,350円+税
対象年齢:6歳から
『庭のたからもの』のあらすじ
わたしたちの周りには、たからものがいっぱい!
春から順番に、季節の楽しみ方や、公園や道ばたなどの身の回りの自然とのふれあい方を、イラストで紹介します。
『庭のたからもの』のおすすめポイント
身の回りの小さな自然を見つけて、楽しむためのヒントがたくさんつまった絵本。
造園家でもある著者は、植物の確かな知識と、優しく繊細な絵で植物たちを描いています。
絵を見るだけでも自然と親しんだような気分にさせてくれるので、自然とふれあう機会の少ないお子さんには特におすすめ。
お家に庭がなくても植物の世界を楽しめますよ。
植物の絵本おすすめ人気作品【小学生以上向け】
ここからは、小学生以上のお子さん、大人にもおすすめしたい、植物の絵本の人気作品をご紹介します。
『熱・温帯雨林探検 多雨林の4つの階層を生きるさまざまな動植物をのぞいてみよう』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:ジョー・フルマン(文)/きくち ゆみ(訳・編)
出版社:大日本絵画
発行日:2009年3月
価格:3,200円+税
対象年齢:小学生
『熱・温帯雨林探検 多雨林の4つの階層を生きるさまざまな動植物をのぞいてみよう』のあらすじ
これから3Dで旅するのは、世界の熱帯・温帯雨林。
水辺、陰に包まれた低木層、活気ある林冠層など、熱・温帯雨林の5つの層を3Dのポップアップで立体的に紹介しています。
さまざまな動植物の生命あふれるジャングルの全てがわかります。
『熱・温帯雨林探検 多雨林の4つの階層を生きるさまざまな動植物をのぞいてみよう』のおすすめポイント
多雨林の動植物のようすがリアルに、立体的に感じられるしかけ絵本。
美しいイラストや情報も満載です。
リアルなしかけには子どもも大人もきっと大喜び!飽きずに何度も開いてしまいます。
ジャングルを探検した気分も味わえる1冊です。
『ねこさんかぞくのみどりのカーテン』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:津田 直美
出版社:ブロンズ新社
発行日:2009年4月
価格:1,400円+税
対象年齢:小学生
『ねこさんかぞくのみどりのカーテン』のあらすじ
植物の葉っぱで窓辺を覆い、部屋を涼しくしてくれる緑のカーテン。
ねこさんの家族が、緑のカーテン作りに挑戦します。
4月から5月に始めると、夏には出来上がります。
『ねこさんかぞくのみどりのカーテン』のおすすめポイント
ねこさんの家族の楽しいお話を通じて、緑のカーテンの作り方を説明した絵本です。
種の育て方やネットの張り方など、道具や手順などもこまかく紹介されています。
親子いっしょに読むのがおすすめ。
お家で植物を育てて、緑のカーテンを作ってみたくなりますよ。
『リディアのガーデニング』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:サラ・スチュワート(文)/デイビッド・スモール(絵)/福本 友美子(訳)
出版社:アスラン書房
発行日:1999年10月
価格:1,600円+税
対象年齢:小学生
『リディアのガーデニング』のあらすじ
家の事情で、田舎育ちのリディアは町にいるジムおじさんのパン屋さんで働きながら暮らすことに。
ジムおじさんは、笑顔ひとつ見せてくれません。
リディアはジムおじさんを笑わせようと、秘密の計画を進めていきます。
『リディアのガーデニング』のおすすめポイント
大恐慌の時代、得意のガーデニングで、おじさんのお店を花いっぱいにしていくリディアの物語です。
リディアが家族にあてた手紙という形式の文章や、ところどころにある文字のない絵だけのページは、読む人の想像をかきたてます。
はじめは殺風景だったページが多くの花で彩られていき、おじさんの顔が少しずつ緩んでいきます。
最後には胸を打たれてきっと涙してしまう、大人にとっても味わい深い絵本です。
『見てびっくり 野菜の植物学』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:盛口 満
出版社:少年写真新聞社
発行日:2012年2月1日
価格:1,800円+税
対象年齢:小学生
『見てびっくり 野菜の植物学』のあらすじ
ゴボウの花やパイナップルの花、さつまいもの花、ジャガイモの実、春菊の種……。
意外と知られていない、野菜の本当の姿。
身近な野菜たちを、普段とは別の視点で紹介します。
『見てびっくり 野菜の植物学』のおすすめポイント
食卓にのぼる野菜を身近な植物教材としてとりあげ、美しく繊細な絵で描いています。
よく知っているはずの野菜も、植物としてのさまざまな本当の姿を見ると驚きの連続。
読んだ後はきっと、お子さんの野菜を見る目が変わりますよ。
『ボタニカム ようこそ、植物の博物館へ』
画像引用;Amazon.co.jp
作者:キャシー・ウィリス(作)/ケイティ・スコット(絵)
出版社:汐文社
発行日:2017年9月
価格:3,200円+税
対象年齢:小学校高学年から
『ボタニカム ようこそ、植物の博物館へ』のあらすじ
ボタニカムは、小さな藻類から高さ80メートルある世界一の樹木まで、植物の世界を探検することができる博物館。
植物の分類や進化、個性的な植物たちを紹介します。
『ボタニカム ようこそ、植物の博物館へ』のおすすめポイント
植物たちの素晴らしいコレクションが精緻なイラストで紹介された、画集のように美しい絵本。
植物の分類や進化の歴史に加え、生物多様性や植物の成り立ちにも触れています。
植物が大好きな人、植物に詳しくなりたい人に、特におすすめしたい1冊です。
植物の絵本は幼児から小学生まで人気!選び方は?
お家の庭や散歩道、保育園や幼稚園、小学校にある草花や雑草、そして野菜。
お子さんの身の回りのいたるところにある、植物。
植物の絵本には、植物について学べる絵本、食育になる絵本、植物の世界に入り込んだ気分を味わえる絵本など、さまざまな絵本があります。
お子さんが植物に興味を持つきっかけにも、その生態や育て方をくわしく知るのにも、おすすめしたい絵本ばかり。
ここでは、植物の絵本を選ぶ際のポイントを3つに分けてご紹介します。
植物の絵本の選び方①植物について学べる絵本を選ぶ
植物の絵本には、お子さんが植物について学べる絵本がいっぱい。
植物の名前や成長のしかたなど、植物そのものについて学べる絵本や、
鉢植えや畑仕事など、育て方を教えてくれる絵本。
子どもでも読みやすいストーリーなどを通して、科学の視点や実際に役に立つ知恵を学べます。
身近な植物をもっとよく見てみたくなったり、育てたくなったりする絵本ばかりです。
植物の絵本の選び方②食育にもなる絵本を選ぶ
いつも食卓に上がる野菜。
植物の絵本には、お子さんにとって身近な野菜を植物として描いたものも。
身近な野菜の意外な姿を知ると、食べ物を見る目が変わります。
読むと食べ物への親しみが増し、ありがたみがわかる、食育としての役目を果たしてくれる絵本です。
植物の絵本の選び方③植物の世界に入りこんだ気分を味わえる絵本を選ぶ
こまかく丁寧に描かれたイラストや、立体的に立ち上がるしかけ絵本。
そのリアルな描写に、まるで植物の世界に入りこんだような気分になれます。
お家に庭がなくても、見るだけで植物とふれあい、植物の世界を存分に味わえますよ。
【植物の絵本まとめ】植物の絵本で植物を学び、植物に親しもう!
おすすめの植物の絵本の人気作品を、年齢ごとにご紹介しました。
植物の絵本は、お子さんが植物に興味を持って学んだり、身近な植物により親しんだりできる絵本ばかり。
くわしい説明や丁寧なイラスト、植物が感動を呼ぶ物語は、大人をも魅了します。
読んだら、絵本を片手にお散歩に出かけてみると、日常の風景にあらたな発見があるかもしれません。
開いてみたい絵本が見つかったら、是非お手にとってみてくださいね。
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