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あらすじ・解説

【いばら姫】グリム童話・いばら姫のあらすじ内容・結末から教訓、原作についても解説!おすすめ絵本も紹介

いばらひめ

日本で広く知られているグリム童話集の物語の1つに『いばら姫』というお話があります。

長い眠りについたお姫様が王子様の口づけで目を覚まし、2人は結ばれて幸せになる……という大人気のストーリーですね。

ディズニーでも『眠れる森の美女』というタイトルで映画化されていたり、バレエの三大演目の1つだったりと、古くから親しまれている作品です。

そんな有名な『いばら姫』ですが、なぜ長い眠りについてしまったのか……など、物語の大筋をあまり覚えていない人もいるのではないでしょうか?

この記事では『いばら姫』のあらすじや教訓、原作などさまざまな事柄をご紹介していきます!

グリム童話のメルヘンな世界を楽しむことができますよ。

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グリム童話・いばら姫の登場人物と名前

いばらひめ

『いばら姫』に登場する主な登場人物です。

・お姫様
グリム童話では特に名前は明記されていませんが、作中では伝説的に『いばら姫』と呼ばれています。
・王様とお妃様
なかなか子どもができずにいたところ、待望の女の子を授かり大喜び。
国中のみんなでお姫様の誕生をお祝いします。
・仙女
ある国に13人いる仙女。
お姫様に1人1つずつ贈り物をしてくれます。
・王子様
お城がいばらで囲われてから100年経ったある日、美しいお姫様が眠っていると聞いてお城へ行って一目見てみようと決意します。
それぞれ名前が明かされていませんが、ディズニー映画ではオーロラ姫、フィリップ王子に魔女のマレフィセント……と有名ですよね。
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グリム童話・いばら姫のあらすじ内容

いばら姫

むかし、ある国に王様とお妃様がいました。

2人は子どもがほしいと思っていましたが、なかなかできずにいました。

ある日、お妃様が池で水浴びをしようとしたとき、1匹のカエルが飛び出してきて言いました。

お妃様の願いは叶えられます。1年以内に女の子を授かるでしょう

すると、カエルの言ったとおりお妃様は子どもを授かり、可愛い女の子が産まれました。

王様は大喜びし、お祝いのパーティーに王様とお妃様の親戚や友達、仙女たちも呼びます。

この国には仙女が13人いましたが、王様はご馳走に使う金のお皿を12枚しか持っていなかったので、1人だけ呼ばれませんでした

とても盛大に行われたパーティーが終わる頃、仙女たちはお姫様に1つずつ贈り物を授けます。

1人目は徳を、2人目は美しさを、3人目は富を。

そして11人目が贈り物を授けた後に、13人目の仙女が突然現れました。

自分だけ呼ばれなかったことに怒った仙女は、大きな声で叫びます。

お姫様は15歳になったら、糸つむに指を刺して死んでしまうだろう!

仙女がかけた呪いに皆は慌てふためきますが、まだ贈り物をしていない12人目の仙女が進み出て、言いました。

お姫様は死ぬのではありません。100年の眠りにつくのです

12人目の仙女のおかげで呪いは軽くなりましたが、気が気でない王様は国中の糸車を全て燃やすように命令しました。

そして長い年月が経ち、今日はお姫様の15歳の誕生日

王様とお妃様は急用のため外出したので、残ったお姫様は城じゅうを見てまわり、庭に古い塔が建っているのを見つけます。

塔のなかの狭い階段を登っていくと小さな部屋があり、中にはおばあさんと糸車が

「おばあさん、何しているの?」とお姫様が聞くと「糸をつむいでいるのですよ」とおばあさん。

「そのくるくるまわって面白そうなものはなあに?」とお姫様が糸つむに手を伸ばすと、仙女にかけられた呪いどおり、糸つむを指に刺してしまいます

そしてそのままそばにあったベッドに横たわり、お姫様は深い眠りについてしまうのでした。

グリム童話・いばら姫の最後の結末は?

いばら姫

グリム童話での結末は、城で眠る美しいお姫様の噂話を聞いた王子様が、なんとか一目見たいと城へ向かいます。

呪いで城じゅう全てが眠りにつくなか、とうとう塔の上の小さな部屋を見つけた王子様。

ベッドに横たわるいばら姫の美しさに一目惚れし、そっと口づけを交わすといばら姫は100年の眠りから目を覚まします。

いばら姫の呪いが解けたことで城じゅうの皆が眠りから覚め、いばら姫は呪いを解いてくれた王子様と結婚するという幸せなお話です。

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グリム童話・いばら姫の意味・教訓、伝えたいこととは?

いばら

『いばら姫』のお話には『仲間外れをしてはいけない』という大切な教訓があります。

おもてなしの為のお皿がなく、やむを得ず13人目の仙女を招待しなかった王様。

事情を知らない仙女が怒ってしまうのは当然の結果ですよね。

お祝いパーティーに呼ばれていたら、いばら姫に呪いをかけることも恐らくなかったでしょう。

ですが、王子様との出会いを果たすのは、100年間眠り続けていたからとも言えます

いばら姫が眠りについてから何人もお城へ行こうと挑戦しますが、いばらによって阻まれてしまいます。

ちょうどいばら姫が目を覚ますタイミングで現れたからこそ、王子様は無事にいばら姫のもとへたどりつけたのです。

通常であれば出会うことがなかった2人。

仙女の呪いによって出会い、結ばれるのもなんだか運命的ですよね!

このことから『真実の愛に出会うのは容易ではなく、時間がかかるものだ』というメッセージを受け取ることができます。

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グリム童話・いばら姫の原作・初版は?作者、国や時代についても解説

いばら姫

グリム童話はドイツで言い伝えられてきた民話集で、『いばら姫』の取材源はハッセンプフルーク家の娘、マリーからだとされています。

1800年代にまとめられた『いばら姫』ですが、更にそれより約200年前に、原形となるお話がまとめられていました。

『ペンタメローネ(五日物語)』(1634-1636)
イタリアの詩人・軍人、ジャンバティスタ・バジーレによる民話集。
こちらに収録されている、『日と月とターリア』という作品がいばら姫の原作だと言われています。

ここからたくさんの人に語り継がれ、絵本や映画の題材として今日まで楽しまれているんですね!

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グリム童話・いばら姫にまつわる都市伝説や疑問について考察

いばら姫

いばら姫は仙女、または魔法使いに呪いをかけられ長い眠りにつくも、運命の相手からの口づけで目を覚ます……というようなメルヘンなお話です。

ですが、先ほどご紹介した原作の『日と月とターリア』には怖い要素も含まれています。

グリム童話・いばら姫の原作は実は怖い話だった!?

いばら姫

いばら姫』にあたる『ターリア』ですが、こちらも指にトゲが刺さり意識を失ってしまいます。

森にある館へ移されたターリアを偶然通りかかった王様が見つけ、ターリアのあまりの美しさに恋をしてしまいます。

王様はそのあと自分の国へ帰るのですが、ターリアはなんと眠ったまま王様との間に授かった双子を出産します。

それからしばらくして目を覚ましたターリアは子どもたちと森の館で過ごしますが、ふとターリアを思い出した王様が再び森の館へ訪れます。

そこで目を覚ましたターリアと双子を見ると王様は大喜び。

双子を『(ソーレ)』と『(ルーナ)』と名付けます。

そうして王様は森の館にいるターリアたちに夢中になりますが、そのようす見てをお妃様が王様を怪しんでいました。

なんと王様はお妃様がいるにも関わらず、ターリアに恋をしてしまう不倫関係にあったのです!

2人の間に子どもがいると知るとお妃様は怒り狂い、双子を城に招いて料理人にこう言います。

子どもたちの喉を切り裂き細切れにし、ソースで煮込んで王さまに食べさせなさい!

ですが可愛らしい双子を見ると料理人は可哀想になり、代わりにヤギを調理して王様に出します。

王様は自分の子どもたちを食べていると思い込んでいるお妃様ですが、まだまだ不満はおさまらず今度はターリアを城へ呼び出しました。

ターリアを火あぶりにしようとしているところを王様が見つけ、どういうことかとお妃様を問いただすと、双子は王様が食べたと言われ絶望します。

怒った王様は料理人を火に放り込むよう命じますが、料理人が真実を話して双子を連れてくると一転して大喜び。

今度はターリアをお妃様として迎え、末永く幸せに暮らしました。

……王様との関係性や、子どもたちやターリアが殺されそうになるなど、なかなかハードな内容の『日と月とターリア』。

現代で考えると、子どもたちに向けて語り継ぐには少々ためらわれる部分もありますね……。

子どもたちが読みやすいように編集されたグリム童話は、広い世代に親しまれる作品となって本当に良かったですね。

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グリム童話・いばら姫のおすすめ絵本を紹介

いばらひめ

ここからは、グリム童話・いばら姫のおすすめ作品を3つご紹介しますね。

絵がとても美しく、お姫様が大好きな子どもにとって楽しめる作品がたくさんあります。

『いばらひめ』

いばらひめ

画像引用:Amazon

絵:エロール・ル・カイン
訳:やがわ すみこ
出版社:ほるぷ出版
発行日:1975年9月20日
値段:1107円+税
対象年齢:5歳から

『いばらひめ』のおすすめポイント

絵画のように美しいイラストと、物語の文章を囲む枠までシーンごとに描かれ、いばら姫のメルヘンな世界観が表現されています。

登場人物のドレスや城の背景など、かなり細かく色鮮やかに描きこまれているので、ページの隅から隅まで何度も繰り返し楽しめる1冊です。

『眠れる森の美女 影絵劇場しかけえほん』

眠れる森の美女

画像引用:ヨドバシ.com

影絵:ロッテ・ライニガー
訳:いより ゆうこ
出版社:大日本絵画
発行日:2016年
値段:2200円+税
対象年齢:5歳から

『眠れる森の美女 影絵劇場しかけえほん』のおすすめポイント

『いばら姫』のお話を、挿絵ではなく切り絵で表現しています。

切り絵はかなり精巧につくられており、ページを開くたびにとびでるポップアップにとてもワクワクしますよ。

暗いところで切り絵に懐中電灯や携帯のライトなどをあてると、絵本の背景に影絵が写しだされて絵本を更に楽しむことができます。

『いばらひめ』

いばらひめ

画像引用:Amazon

文・絵:バーナデット・ワッツ
訳:福本 友美子
出版社:BL出版
発行日:2007年6月20日
値段:1600円+税
対象年齢:3歳から

『いばらひめ』のおすすめポイント

優しい色合いのイラストと文章で読みやすく、小さい子どもも楽しんで読むことができます。

仙女が呪いをかけるシーンや城を覆ういばらなど、怖いシーンもあるいばら姫。

こちらの『いばらひめ』は柔らかなタッチで描かれているので、安心して読めますね。

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グリム童話・いばら姫のまとめ

いばらひめ

いかがでしたか?

原作が怖かったり、絵本や映画にもなったりしている『いばら姫』。

お姫様と王子様が結ばれて幸せに暮らす王道ストーリーのなかにも、大切な教訓がこめられています。

グリム童話のメルヘンな世界を、ぜひ楽しんでくださいね。

この記事を書いた人
鶴島 飴乃

4歳、0歳児のママです。幼少期に自分が好きだった絵本を子どもたちに読み聞かせて一緒に楽しんでいます。『バムとケロ』シリーズが親子で大好きです!

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