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絵本

『100万回生きたねこ』の内容あらすじ・口コミと評判【大人でも感動する絵本】

100万回生きたねこ

『100万回生きたねこ』という作品をご存知でしょうか。

今のお子さんたちに人気というよりは、パパママ世代が子供のころに読んだことがある、という印象が強い絵本ですよね。

お子さんたちが単純に「おもしろい!」「もう一回!」と喜ぶ作品というよりは、少し考えさせられます。

そのうえで、お子さんの情操教育にぴったりな内容となっています。

登場人物の気持ちを考えられるようになってきたころのお子さんにおすすめ。

「なつかしい!」というパパママもいれば、「実はタイトルを知っているだけで読んだことはない」という方もいるのではないでしょうか。

今回は、そんな『100万回生きたねこ』について内容や口コミを紹介していきます。

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『100万回生きたねこ』(1977)とはどんなお話【内容とあらすじを紹介】

木に登る猫

まずは、『100万回生きたねこ』の基本的な情報と、ネタバレにならない程度のあらすじを紹介していきます。

案外古くに発行されている絵本で、かなりのロングセラー絵本といえるでしょう。

親から子へ絵本を語り継ぐこともできて、とっても素敵ですよね。

『100万回生きたねこ』(1977)の概要

100万回生きたねこ

出典:https://www.amazon.co.jp/

作:佐野 洋子
出版社:講談社
発行日:1977/10/19
価格+税:1,540円

『100万回生きたねこ』(1977)のあらすじ

絵本

主役のねこは、ただのねこではありません。100万回生まれて、そして100万回死んでいくのです。

ねこは、生まれ変わるときは決まって誰かの飼いねこ。

たとえば、ねこは王様の飼いねことして生まれたときがありました。

その王様は戦争がとても上手な人物で、かごに入れてねこを戦場に連れていくのです。

しかし、ねこはそのときに流れてきた矢が当たって、死んでしまいます。

王様は大層悲しみ、二度と戦争をしないと誓うのでした。

そのように、ねこが死んだら周りの人は必ず悲しみましたが、ねこは一度も悲しいと思ったことはありません。

ある日、ねこは誰の飼いねこでもない、野良猫に生まれ変わります。

そこの人生(猫生?)で出会ったのは…。

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『100万回生きたねこ』(1977)の内容要約

横並びの本

まず、あらすじを紹介しましたが、もう少し『100万回生きたねこ』について掘り下げていきましょう。ネタバレを含みますので、まだ読んでいない方は注意してくださいね。

100万回の人生を経験したねこが、野良猫として生まれたあとにどんな出会いをして、どんな経験をするのか、必見ですよ。

要約1.なぜ人間が悲しむのか、わからないねこ

眠いねこ

物語前半では、ねこは輪廻転生を繰り返しています。

必ず誰かの飼いねことして生まれ、必ず可愛がられ、死にゆくときも必ず涙を流してもらえる、当たり前だけれど幸せな生涯を送っていました。

しかし、ねこは何度生まれ変わっても、その幸せに気付くことはありません。

飼い主がいくら自分の死に際に泣いても、ねこは一度も涙を流したことがなかったのでした。

ねこにとって好きなのは自分だけで、あとのことはどうでもよかったのです。

愛情を向けられることに、執着も興味もない様子が描かれています。

要約2.一切悲しまなかったねこの、奮闘と成長

子猫たち

そんなねこでしたが、あるとき野良猫に生まれ変わります。

飼い猫がいきなり野良猫になると生きていけるのか心配になってしまいますが、このねこはかしこいねこ。

自分がりっぱなとらねこであることを知っています。

メスたちにちやほやされて、贈り物をたくさん受け取って、ねこは王様気分。

そんなねこの前に、美しい白いねこがあらわれます。

ほかのメスのように、白ねこはねこに媚びません。

白ねこに興味を持ったねこは、なんとか振り向かせようとアプローチをします。

要約3.悲しいのに悲しくない、ねこの最期

子猫

アプローチを続けていくうちに、ねこはふと気づくのです。「白ねこと一緒にいたい」と。

ねこはプロポーズをして、白ねこもそれを受け入れます。

家族ができて、増えて、幸せいっぱいの家庭を築いていくのですが、お別れは突然やってきます。

年老いた白ねこは、ある日動かなくなっていました。

それに気付いたねこは、はじめて涙を流します。ずっと泣いて、また泣き続けるねこ。

やがて、ねこも白ねこの隣で動かなくなりました。

その後、ねこは二度と生まれ変わらなかったのです。

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『100万回生きたねこ』(1977)の口コミ・評判

おしゃべり

40代 女性
40代 女性

口コミ・評判:★★★★★
7歳の息子にプレゼントしました。ちょっとずつわかるようになってきた年齢なので、感動していたようです。私も昔読んだときの気持ちを思い出して、ウルっときちゃった。内容を知っている大人も、もう一度読んでみるといいかもしれませんね。買ってよかった。

30代 女性
30代 女性

口コミ・評判:★★★★☆
「懐かしいなー」と思い購入。娘のためだったんですが、私が読みふけっちゃった。娘はまだ4歳で、理解が難しいみたい。単純に死んだねこの描写に対して「死んじゃったー」と悲しむ様子は見られたかな。もうちょっと大きくなったら再び与えてみようと思います。

40代 女性
40代 女性

口コミ・評判:★★★★★
私たち夫婦には子供はいないのですが、購入しました。名作と名高いのに、夫婦どちらも読んだことがありませんでしたので。悪く言えばベタなストーリーなのですが、そのベタさが涙腺の緩んだ大人にはたまらないです。私より夫のほうが泣いていたのは驚きでしたが(笑)

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『100万回生きたねこ』(1977)の主題・テーマは?

カラフルな本

あらすじや口コミから、どんなストーリーのお話かは伝わったでしょうか。

ここからは、『100万回生きたねこ』がお話を通してどんなメッセージを伝えたい作品なのか、考えていきましょう。

愛情を得ること、与えることは当たり前ではないこと

こどもとハート

これはどちらかといえば、お子さん向けのメッセージです。

ねこは輪廻転生を繰り返す中で、飼い主から当たり前のように愛情を受けています。

これは親から子、祖父母から孫への愛情につながるものがありますよね。

そんな当たり前が、当たり前でないケースだってあるわけです。

愛情にはさまざまな形があること、一方通行の愛情はときに悲しみを生むことがあることなど、なんとなくでもいいので、この作品を通してお子さんに伝わるといいですね。

手の届かないものほど、美しく見えるという心理

キラキラ

作中でねこは白ねこに冷たくされることから、白ねこに興味を持ちます。それまでちやほやして、貢いでくれていたメスたちには、目もくれず。

これは恋愛モノでよく描写される表現ですが、実際にこのようなことはよく起こります。

手に入らないものほど輝いて見える、隣の芝は青く見える、などといったことわざもありますよね。

ちょっとおませなお子さんや恋愛にお悩みの大人の方に、「押してダメなら引いてみよう」と気付かせる作品かもしれません。

愛のない長生きをするくらいなら、愛のある短い人生を歩もう

ハート

これは極論かもしれませんが、『100万回生きたねこ』のラストからは、まさにこんなメッセージを感じます。

100万回も生涯を送りながら、愛情など知らぬ存ぜぬで暮らしてきたねこ。

そのねこが長い輪廻転生の旅を終えたのは、皮肉にも愛を自覚して、初めて涙を流した生涯でした。

ねこの気持ちはねこにしかわかりませんし、私たちには想像がつきません。

しかし、きっとねこはただ不幸ではなかったといえるでしょう。

せめて私たちは、長い人生の最期に愛を知るのではなく、愛情いっぱいの人生を送っていきたいものです。

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【ネタバレあり】『100万回生きたねこ』(1977)の感想とレビュー

びっくり猫

『100万回生きたねこ』について深く理解できたところで、実際に読んでみての感想をまとめました。

世代やニーズに合わせて、3つに分けて紹介していきます。

大人が素直に感動できる作品

大人

『100万回生きたねこ』は、愛情や生死を直接的に描いているため、比較的大人向けであると感じました。

私たち大人が読んだ場合は、お話の真意を読み取るのはそこまで難しくなく、読んだ方は素直に感動できます。

傲慢な性格だったねこが、自分の中の愛情に気付いて丸くなっていく様子は、一種のサクセスストーリーのようにも見えますよね。

お子さんに語り掛けるように読み聞かせたい

こどもと大人

お子さんの場合は、「大切な人が死んでしまうのは怖いこと」「わがままなねこが死んでしまった」などの単純な感想が生まれがちです。

でも、成長の合間に語り掛けるようにして読み聞かせてあげると、いずれは繊細な描写を読み取れるようになってくるかもしれません。

小さなお子さんに与える場合は、大人が読み聞かせて、寄り添ってあげるようにするのがおすすめです。

生死を扱う作品なので、「怖くないよ」と安心させてあげてくださいね。

生死を美しく穏やかに描ける作品は少ない

お墓

生死を優しく描ける絵本は単純に少ないと思います。

死=悲しいこと、という構図が世の中には染みついているので、この作品の「主人公が亡くなったにも関わらず、ハッピーエンドに感じる」という印象は特殊なものですよね。

でも死を肯定しているをわけではなく…。

説明は難しいのですが、とにかく優しい気持ちになれる作品です。

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『100万回生きたねこ』(1977)は、こんな方におすすめ!

こどもとお絵かき

この作品は、大人からお子さんまでどんな年代の方にもおすすめです。

再び読むことで、またさまざまな発見があるかもしれませんよ。

お子さんの場合、一人で読むなら理解できるのは小学生以上でしょう。

読み聞かせの場合は、もっと小さいお子さんでも楽しめますが、とても深い内容です。

貴重なロングセラー作品の『100万回生きたねこ』。

感動の作品を、みんなで語り継いでいけたらいいですね。

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