「バスにのってください」
そんな、セリフから始まる『おべんとうバス』。
まだ、誰も乗っていない真っ赤なバスは、次第に愛くるしい表情のおかずたちで満員に。
2006年に発行された本書は、お子さんの初めての絵本としてもぴったりの作品です。
シンプルなセリフに対応するイラストはこれからことばを覚えていくお子さんにとっての“初めてのことばの教科書”のような、魔法のバイブルとなっていくことでしょう。
今回は、そんな『おべんとうバス』について内容や口コミを紹介していきます。
『おべんとうバス』(2006)とはどんなお話【内容とあらすじを紹介】

思わず「食べたい!」と言ってしまうような可愛らしい表紙が印象的な『おべんとうバス』。
一体、どのようなストーリーとなっているのでしょうか?
絵本の概要とあらすじを紹介していきたいと思います。
『おべんとうバス』(2006)の概要

出版社:ひさかたチャイルド
発行日:2006年1月1日
価格+税:990円
『おべんとうバス』(2006)のあらすじ

まだ誰も乗っていない赤いバスは、次々とお客さんでいっぱいになっていきます。
なんとそのお客さんは、皆おかずたち。
ハンバーグにエビフライ、たまごやき、ブロッコリーにトマトと定番のおかずたちが次々とバスに乗り込みます。
コロッとした3つのあにぎりも登場し、バスは満員になったと思いきや、まだ1つ空席が…。
「まだ来ていないのはだあれ?」というセリフとともに、みかんが慌てて現れます。
みんな揃って向かった先は一体どこなのでしょうか?
『おべんとうバス』(2006)の内容と要約

小さなお子さんに親しまれている『おべんとうバス』。
入り組んだストーリーではないものの、ついつい何度も繰り返し読んでしまう作品です。
子どもを引き付けるシンプルなこの作品の魅力は一体どこにあるのでしょうか?
要約1:次々と現れるキャラクター

1ページ…さらに1ページとめくっていくと、次々に現れるキャラクターは、子どもだけでなく大人をも笑顔にしてくれます。
ハンバーグくんに始まり、えびフライちゃんにたまごやきさん、ブロッコリーくん、トマトちゃん、おにぎりさんたち、みかんちゃんと、7種類のおかずたちが登場します。
どのキャラクターもお弁当の定番のおかずたち。
赤や黄色、緑にオレンジ、カラフルな色に加えて豊かな表情はそれぞれのキャラクターを引き立たせてくれます。
「次は何がでてくるのかな?」「次はどんな顔をしているかな?」
ワクワクしながらどんどんお話しが進展していきます。
名前を呼ばれるごとに、おかずたちはどんどんバスに乗り込んでいき、次第にバスは満員に。
バスに乗った後のキャラクターたちの表情はページごとに異なり、見応えがあります。
要約2:同じセリフの繰り返し

名前を呼ばれて返事をするという繰り返しが特徴の『おべんとうバス』。
よく見てみると、その返事の仕方も様々です。
「はい」「はーい」「はーーい」と、声の調子や伸ばす長さを変えながら、読む人によって異なるキャラクターが楽しいです。
その一方で、みかんちゃんだけバスに遅れてしまい、「まってー」と焦ったような表情に。
おかずたちが「はやく はやく」とみかんちゃんを待っている様子がわかります。
お友だちを待ってあげるという優しさを感じられるとともに、みかんちゃんがバスに間に合っていたら、どんな返事をしていたのか…。
想像してみるのもおもしろいです。
要約3:バスは満員に…おべんとうのできあがり!

おかずたちが次々とバスの乗り込んでいき、最後に赤いバスは満員となります。
“そろって おでかけ らん らん らん バスに のって ブーブーブー”。
リズムに合わせておかずたちはバスに乗ってどこかへ向かいます。
おかずたちがどこかへお出かけするお話しなのかと思いきや、最後のページをめくるとおいしそうな色とりどりのお弁当が。
お弁当が出来上がっていく様を、バスに乗って旅する様子に見立ていたのです。
最後のページには、表情豊かなおかずさんたちが、最後にはお弁当箱の中に仲良く並んでいる様子が描かれています。
『おべんとうバス』(2006)の口コミ・評判


口コミ・評判:★★★★☆
2歳の息子に読み聞かせようと思い購入しました。繰り返しが多くて「すぐに飽きるかな?」と思いましたが、「読んで」と何度も持ってくるほどのお気に入りになりました。本も厚くしっかりとした作りなので、簡単に破れることもありません。

口コミ・評判:★★★★★
私が読みやすいからという理由で購入しました。まだ0歳の娘に読んで聞かせました。まだ意味はわかってないかな?という感じですが、絵をよく見て聞いています。読んであげるとニコニコして聞いているので、買ってよかったなと思っています!

口コミ・評判:★★★★★
乗り物好きの息子のために購入しました。家の本は乗り物だけが載っている本ばかりなので…。ちょっとは他のものに興味を持ってほしくて購入したのですが、これが正解でした!少しずつ食べ物(というよりキャラクター?)にも興味を持つようになってきました。今では「は~い!」とおかずの真似をして返事をしています。
『おべんとうバス』(2006)の主題・テーマは?

『おべんとうバス』は、0~3歳までのお子さんやその家族に多く親しまれています。
この作品の特徴であるシンプルな文章とイラストには、小さなお子さんがことばや社会性を高めるために必要な要素がたくさん含まれています。
その背景には、作者からの熱いメッセージが。
そのことばや社会性を高めるための要素や隠されたメッセージとは一体何なのでしょうか?
シンプルなセリフと絵

『おべんとうバス』は、セリフと絵の量が少なくシンプルな絵本です。
ただ名前を呼んで、呼ばれたおかずだけが返事をするという様子が絵と文で表現されています。
ことばと物が1対1対応しているのは、物の名前を覚える上でとても大切なこと。
このシンプルさで、お子さんはどんどん物の名前を覚えていきます。
けれども、ページによっては、少しセリフの多い部分も。
そのページのセリフにも工夫が凝らされており、リズムに乗ったセリフや擬音・擬態語を用いた表現、同じことばの繰り返しなど。
ことばが耳に残りやすい工夫で、お子さんの語彙も増やします。
はっきりとした色づかい

作中で用いられているイラストの色づかいを見てみると、全ての場面ではっきりとした色が使われています。
赤や黄色、緑、茶色、オレンジ、ピンクなど…
ぼやけた色がほとんど用いられていないために、お子さんの色の理解・表現の幅にも広がりが見られます。
「赤があったね」「緑だね」という色の伝え方に加えて、「トマトは赤だね」「ブロッコリーは緑だね」といった、色の教科書のような用い方も。
名前を呼ばれたら返事をする

名前を呼ばれたら返事をするのは、大人は当たり前のように理解していることですが、小さいお子さんはちがいます。
このような“当たり前のこと”は、保護者とのやりとり、集団生活を通して少しずつ学んでいくことです。
名前を呼ばれたらどう反応すればよいか、ストーリーを通して少しずつ学んでいくこともできる。
【ネタバレあり】『おべんとうバス』(2006)の感想とレビュー

『おべんとうバス』の内容やテーマについてご理解いただけたでしょうか。
主に0~3歳のお子さんがいる方に親しまれている『おべんとうバス』。
お子さんと一緒に読んだ方からたくさんの口コミ・感想が寄せられている作品でもあります。
2歳の子どもを持つ筆者も、本書の1ファンとして読んでみた感想をレビューしていきたいと思います。
思い出としてずっと持っていたい絵本

子どもが0歳の時から何度も読み聞かせてきました。
はじめはただ絵本を眺めるだけ、徐々に手をたたいたり、絵を指さしたり、自分から絵本を持って来たり…。
時には本を読んでほしいあまりに泣いてしまうこともありました。
わが子が2歳になった今は、「あ、トマト」「はーい!」と自分から発信するまでに成長しました。
わが子の成長の記録を覚えておくために、これからも読み聞かせるためにも、ずっと持っていたい1冊です。
おかずに困ったら『おべんとうバス』

突然現れる“お弁当の日”は、働くママにとってはどうしてもアタフタしてしまいがち。
「おいしく食べてほしい」「喜んでほしい」という気持ちはあるものの、なかなか時間がないの現実です。
そんな時こそ『おべんとうバス』。
ハンバーグにたまごやき、トマト、ブロッコリーで彩り豊かなお弁当の完成です。
子どもも絵本で慣れ親しんだおかずたち。
からっぽのお弁当箱は親子の大切な思い出です。
子どもの新たな“ツボ”を発見

絵本の中に登場するおかずたちのバリエーション豊かなお返事は、読み手の腕の見せ所です。
声色を高く・低く変えながら様々な返事を披露すると、子どもはケタケタと笑い出します。
甲高い声に笑ってみたり、キレのある返事に笑ってみたりと、子どもの新たな“笑いのツボ”が見つかるかも。
子どもの機嫌が悪いときは、子どもの“笑いのツボ”を抑えた読み聞かせに何度も助けられました。
『おべんとうバス』(2006)は、こんな方におすすめ!

『おべんとうバス』は、0~3歳のお子さんをお持ちの方にぴったりな作品です。
これからことばを覚えていくお子さんの興味を広げたり、読み聞かせを通して乗り物や食べ物、色などの理解を深めたりすることができるでしょう。
読み聞かせだけでなく、「劇をやってみたいなぁ」「ペープサートを作ってみようかな」「歌にしてリズムに乗って楽しみたい」という方にもおすすめの1冊です。
物語が終わってしまってさみしい気持ちになったときは、本をくるりと返して背表紙を見て下さい。
おかずたちが仲良く遊んでいる姿が描かれており、作中では見られなかった表情に、思わず表情が緩みます。

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