子供のころ一度は読んだことがあるアンデルセン童話といえば『みにくいアヒルの子』
読み聞かせにも、自分で読む絵本としても子供たちに大人気のお話です。
いじめられっ子が美しい白鳥へと変じて青空に羽ばたくシーンは、みんなを笑顔にさせてくれます。
そんな有名な作品でも大人になると忘れてしまったり、うろ覚えだったりすることってよくありますね。
この記事では、物語の内容や結末をご紹介します。
実はとても奥が深いこのストーリーをおさらいしてみましょう。
何か新しい発見があるかもしれません!
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子の登場人物と名前

兄弟アヒル:黄色い可愛いアヒルの子供たち。一羽だけ色の違う白鳥の子をいじめ、仲間はずれにします。
みにくいアヒルの子:アヒルの卵たちに混じって生まれてきたグレーの色をした雛。兄弟たちにいじめられ、逆境に耐えながらも幸せを掴みます。
白鳥の仲間:美しく成長した白鳥の子と偶然出くわした同じ白鳥の仲間たち。白鳥の子を歓迎して温かく迎えてくれます。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子のあらすじ内容

あるところに池の近くに暮らすアヒルのお母さんがいました。
巣の中で卵を温め、雛たちがかえるのを心待ちにしていたお母さん。
やがで卵が割れると、中から黄色いふわふわのかわいい雛たちが誕生しました。
ところが、一つだけ見覚えのないひと周り大きな卵が混じっていました。
その卵からかえった雛は色もグレー、大きさも他の雛よりも大きく首の長さも違います。
雛が大きくなってくるにつれ、兄弟たちはそのグレーのアヒルの子を「みにくい」と言っていじめます。
とうとうお母さんのアヒルまでもが「なんてみにくいアヒル、お前は私の雛ではないよ!」といって罵るのでした。
「どうして自分だけみんなと同じじゃないんだろう。」
悲しく惨めな気持ちなったアヒルの子は行くあてもなく巣を飛び出します。
どこへ行っても仲間はずれにされるアヒルの子は孤独に生活していました。
ある秋の日、みにくいアヒルの子は湖で羽を休める美しい白鳥の群れを見つけました。
「ああ、なんてまっ白で美しい翼!あんな翼でぼくも青空を飛んでみたいな」
そんな気持ちになりながら、アヒルの子は一人ぼっちで寒い冬を越しました。
やがて厳しい冬が終わり春がやってきました。
アヒルの子は羽を動かしてみると、少しだけ羽ばたくことができたのです。
嬉しくなって夢中で練習すると、大きくなった体が浮き上がり空を舞うことができました。
「飛んだ!ぼくもついに飛べるようになったんだ!」
アヒルの子は勇気を出して近くにいた白鳥の群れに近づいてみました。
「どうせぼくはまた罵られ、殺されるに違いない。もう殺してもらおう!」
そう思った時、一羽の白鳥がくちばしで優しく撫でながらこう言いました。
「まあ、かわいい新人さん、こっちへいらっしゃい!」
驚いたアヒルの子は水面に写った自分の姿を見ました。
そこに写っていたのはみにくいアヒルの子の姿ではありません。
「ああ、ぼくは本当は白鳥だったんだ!」
いままで自分のことをみにくいアヒルの子と思っていた白鳥の子は、見事に美しい姿に成長して仲間とともに大空へ飛び立ちました。
アンデルセン・みにくいアヒルの子の最後の結末は?

生まれた時から兄弟に「みにくい」といじめられ、家族にも受け入れてもらえなかったアヒルの子。
大きく成長したその姿は、誰もがうらやむ美しい白鳥だったのです。
やっと本当の家族や仲間たちに出会えた白鳥の子は、他者から愛される幸せを手に入れます。
逆境を乗り越えた末に起こった心温まるサクセスストーリーです。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子の意味・教訓、伝えたいこととは?

『みにくいアヒルの子』は、作者であるアンデルセンが主人公のモデルであるといわれています。
貧しい一家で生まれ育ったアンデルセンの子供時代は学校もろくに通えませんでした。
周りからいじめられ、容貌にも自信をなくし惨めで孤独な生活を送ります。
しかし、創作した小説や童話が認められ、皆んなから愛される作家となりました。
アヒルの巣で産まれたグレーの雛も、家族にすら仲間外れにされ孤独な生活を送ります。
それは、見た目が他の兄弟たちと違ったため「みにくい」と罵られたからです。
でも、最後は本来の自分の姿に気づいて幸せに暮らすことができました。
『みにくいアヒルの子』が伝えようとしている教訓は、誰でも「失敗や挫折を経験しても、諦めずに生きていれば幸せを手に入れることができる」ということです。
そして、見た目だけで判断するのでなく、本質を見ることの大切さを教えてくれます。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子の原作・初版は?作者、国や時代についても解説

『みにくいアヒルの子』は、1843年デンマークの代表的な作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンによって創られました。
アンデルセンは最下層の靴修理人である父と洗濯女の母との間に生まれ、馬屋を改装した古いアパートに暮らしていました。
また、精神病を患った祖父やアルコール依存の母を持つなど、想像を絶するような過酷で壮絶な家庭環境で育つことになります。
アンデルセンの持つ独特な創造力や強い価値観は、この辛い貧困生活の中から生まれたのです。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子にまつわる都市伝説や疑問について考察

ここでは『みにくいアヒルの子』の疑問を考察してみましょう。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子の白鳥は実は凶暴!?
物語の中で、みにくいアヒルの子が白鳥に自分を殺してもらおうと思うシーンがあります。
それは白鳥が非常に縄張り意識が強く、部外者には攻撃的であるという野生の性質に基づいています。
特に子育てをしている時期は敏感で人間も襲うことがあり、大人の腕を折ってしまうほどの力があるそうです。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子は珍しいハッピーエンド!?
アンデルセンの初期の作品は、主人公が亡くなってしまう物語が多い傾向にあります。
それは「貧しい者は死ぬ以外に幸せをつかめない。社会はその事実を無視している」というアンデルセンから社会への訴えなのです。
貧しい時代を生き抜いたアンデルセンならではの視線で、必死に人々に訴えかけようとしているひたむきさが伺えます。
また、全ての作品がアンデルセン自身のオリジナル創作童話な点にも注目です。
ハッピーエンドを迎える『みにくいアヒルの子』は、アンデルセンの人生を表した、夢と希望の詰まった作品なのです。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子のおすすめ絵本を紹介

続いて『みにくいアヒルの子』のおすすめ絵本をご紹介します。
たくさんの絵本が出版されていますので、子供の年齢や好みにあった絵本を見つけてくださいね!
『アンデルセンの絵本 みにくいアヒルの子』

画像引用:http://amazon.co.jp
文:角野栄子
出版社:小学館
発行日:2004年8月27日
価格:1050円+税
対象年齢:9歳から
『アンデルセンの絵本 みにくいアヒルの子』のおすすめポイント
美しい描写と自然の過酷さが深く心に刻まれるこの絵本。
そして、たくさんの試練を乗り越えて美しく成長していく白鳥の姿。
アレンジされていないこの真の物語には涙してしまうかもしれません。
大人へと成長していく少し大きめの子供たちにおすすめの絵本です。
『みにくいアヒルの子(世界名作おはなし絵本)』

画像引用:http://amazon.co.jp
文:舟崎克彦
出版社:小学館
発行日:2007年6月1日
価格:1000円+税
対象年齢:5歳から
『みにくいアヒルの子(世界名作おはなし絵本)』のおすすめポイント
まさに世界の名作であるこの作品。
残酷なシーンも包み隠さずに淡々と描かれています。
七難八苦を乗り越えて幸せを手に入れるストーリーは、人間社会にも当てはまると感じられます。
大人も一緒に読んで、この物語について話し合ってみるのもいいかもしれません。
『はじめての世界名作絵本 みにくいアヒルの子』

画像引用:http://amazon.co.jp
絵:高野登
出版社:ポプラ社
発行日:2019年3月
値段:350円+税
対象年齢:3歳から
『はじめての世界名作絵本 みにくいアヒルの子』のおすすめポイント
本当は奥深い内容の物語ですが、この絵本は親しみやすい絵と優しい言葉で表現されています。
子供の成長に合わせて読み聞かせに、また一人で読むにも読み仮名がついていて読みやすい工夫がされています。
便利な小型サイズなので、お出かけ用にもぴったりな絵本です。
アンデルセン童話・みにくいアヒルの子のまとめ

いかがだったでしょうか?
以上、アンデルセン童話『みにくいアヒルの子』を振り返ってみました。
逆境を乗り越えて成功を手に入れるストーリーは、アンデルセンの人生そのものだったのですね。
この機会に是非『みにくいアヒルの子』の絵本を手にとってみてください。
幼い頃のアンデルセンに出会えるかもしれませんよ。

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